HMA−9500mkU. 69台目修理記録
2021/9/19日到着   10/16完成
注意 このAMPはアースラインが浮いています。
    AMPのシャーシにSPの線(アース側)やプリAMPのアースもも接続してはいけません。
    RL−SPのアース線も接続(共通)してもいけません、+−の撚りのあるのも使用出来ません。
    又、DC(directconnection)入力が可能ですが、絶対に使用しないこと=ここ参照
A. 修理前の状況
  • Lo-D HMA-9500mkUのオーバーホール修理と共にスピーカー端子、RCA端子をWBTに交換及び電源に Furutech FI-09(R)取付けをお願いします
    現在、入力RCA端子の樹脂が破損しているので、ゴムを詰めて使用してます。


B. 原因
  • トランス1次ヒューズ5A→10A、前段回路ヒューズ1A→8Aに交換した為、前段電源回路焼損でプロテクト動作。
    ヒョーズ抵抗劣化。
    RLモジュールTR(トランジスター)劣化。


C. 修理状況
D. 使用部品
  • SP接続リレー                           2個。
    初段FET(電界効果トランジスター)              2個。
    バイアス/バランス半固定VR                 6個。
    ヒューズ入り抵抗                        30個。
    電解コンデンサー                        31個 。
    フイルムコンデンサー                       4個。
    SP端子 WBT−0702                 1組4個。
    RCA端子 WBT−0201                1組2個。
    SAEC AC6000 PC−Triple C電源コード約1.5m(支給品)+FURUTECH FI−11M−NIRプラグ。
    ファストリカバリー 整流ダイオード( 3A/ 200V)      8本。
    ヒューズ                              7本。
    TR(トランジスター)                       13個。

E. 調整・測定

F. 修理費       153,000円    オーバーホール修理。
   但し、最終測定時に結果が悪くて、終段FET(電界効果トランジスター)交換費用は別途。


Y. 購入ユーザー宅の設置状況


S. HITACHI Lo−D HMA−9500mkU の仕様(マニアルより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 左放熱器。 右半分清掃済。
A14. 点検中 右放熱器。 右半分清掃済。
A15. 点検中 放熱器。 清掃は刷毛等を使用。
A16. 点検中 機器隙間。 厚紙で清掃。
A17. 点検中 後から見る
A18. 点検中 後左から見る
A19. 点検中 上から見る
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A25. 点検中 下から見る。
A31. 点検中 下蓋を取り、下から見る
A32. 点検中 トランス1次ヒューズ5A→10A
A33. 点検中 前段回路ヒューズ1A→8A
A34. 点検中 焼損した整流ダイオード
A35. 点検中 電源トランスの詰め物を見る。
A41. 点検中  R側ドライブ基板の電解コンデンサー頭のビニールのむけは無。
A42. 点検中  L側ドライブ基板の電解コンデンサー頭のビニールのむけは無。
A51. 点検中 電解コンデンサー外観比較、100μ/100V
A52. 点検中 電解コンデンサー外観比較、220μ/100V
A61. 点検中 電源基板の整流ブリッジを「ファストリカバリー 整流ダイオード( 3A/ 200V)と 交換可能。
A71. 点検中 入力RCA端子。
A72. 点検中 使用されていたRCA端子。 中心電極は上下で挟む方式。
A73. 点検中 使用されていたRCA端子。 挟み込むタイプなので、接触は2点(2線)のみ。
A74. 点検中 使用されていたRCA端子。 拡大。
A75. 点検中 交換するテフロン絶縁製RCA端子。 中心電極は円筒状で4つ割方式。
A76. 点検中 WBT製RCA端子 WBT−0201。 さらに複雑な構造で「カチ」と差し込み感を与える。
A77. 点検中 最近の「RCAプラグ」の中心電極は2割になっているので接触不良が起きにくい。
A81. 点検中 R−SP端子
A82. 点検中 R−SP端子。 WBT−0702PL に交換可能です。WBT−0702に交換。
A83. 点検中 R−SP端子。 WBT−0705Cuに交換可能です。WBT−0705Agも交換可能です。
A84. 点検中 R−SP端子。 WBT−0735に交換可能です、但し既存の取り付け穴が見えます。
A91. 点検中 支給SAEC AC6000 PC−Triple C 電源コード+FURUTECH FI−11M−NIRプラグ。
A92. 点検中 プラグ接続を見る。
A93. 点検中 電線が全部差し込まれていない。
A94. 点検中 電線の先を半田で固定すると、全部差し込める。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 R側ドライブ基板。
C12. 修理後 R側ドライブ基板。
          初段FET(電界効果トランジスター)、バランス・バイアス調整用半固定VR3個、SP接続リレー交換
          ヒューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー11個、足黒TR(トランジスター)6個交換。
C13. 修理前 R側ドライブ基板裏
C14. 修理中 R側ドライブ基板裏 定電圧TR(トランジスター)の足の銅箔を広げる。
C15. 修理中 R側ドライブ基板裏 SP出力フイルター回路の足の銅箔を広げる。
C16. 修理(半田補正)後 R側ドライブ基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C17. 完成R側ドライブ基板裏  洗浄後防湿材を塗る。
C18. 修理(清掃)前 R側放熱器裏の埃。
C19. 修理(清掃)後 R側放熱器裏の埃。
C21. 修理前 L側ドライブ基板。
C22. 修理後 L側ドライブ基板。
          初段FET(電界効果トランジスター)、バランス/バイアス調整用半固定VR3個、SP接続リレー交換
          ヒューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー11個、足黒TR(トランジスター)6個交換。
C23. 修理前 L側ドライブ基板裏
C24. 修理中 L側ドライブ基板裏 定電圧TR(トランジスター)の足の銅箔を広げる。
C25. 修理中 L側ドライブ基板裏 SP出力フイルター回路の足の銅箔を広げる。
C26. 修理(半田補正)後 L側ドライブ基板裏 半田を全部やり直す。
C27. 完成L側ドライブ基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C28. 修理(清掃)前 L側放熱器裏の埃。
C29. 修理(清掃)後 L側放熱器裏の埃。 
C31. 修理中 R側終段FET(電界効果トランジスター)周りの埃。
C32. 修理前 清掃後、R側終段FET(電界効果トランジスター)
C33. 修理中 R側終段FET(電界効果トランジスター)、取り付け絶縁マイカー。
        熱伝導の良い「シリコン製絶縁シート」は比誘電率が、シリコンオイル=2.60〜2.75、雲母=5〜8と
、2倍の開きがあり、高域特性に影響が出るので、現在は未採用。
C34. 修理後 R側終段FET(電界効果トランジスター)
C35. 修理中 L側終段FET(電界効果トランジスター)周りの埃。
C36. 修理前 清掃後、L側終段FET(電界効果トランジスター)
C37. 修理中 L側終段FET(電界効果トランジスター)、取り付け絶縁マイカー。
          熱伝導の良い「シリコン製絶縁シート」は比誘電率が、シリコン=2.60〜2.75、雲母=5〜8と、
2倍の開きがあり、高域特性に影響が出るので、現在は未採用。
C38. 修理後 L側終段FET(電界効果トランジスター)
C41. 修理前 RLモジュール。 左右でロットが異なる。
C42. 修理前 RLモジュール裏。
C43. 修理中 RLモジュール裏。 TR(トランジスター)交換し、洗浄後軽くラッカーを吹く。
C44. 修理中 専用機でR側モジュール修理・測定・調整中。 
C45. 修理中 専用機でL側モジュール修理・測定・調整中。
C51. 修理前 電源基板。
C52. 修理後 電源基板。 ヒューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー9個、整流ダイオード14本、TR(トランジスター)4個交換。
           整流ブリッジを「ファストリカバリー 整流ダイオード( 3A/ 200V)と 交換。 輪ゴムは接着材が硬化するまで固定する。
C53. 修理前 電源基板裏
C54. 修理(半田補正)後 電源基板裏 半田を全部やり直す。 パスコン足絶縁チューブは2重にする。
C55. 完成電源基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C56. 修理中 絶縁シート。 過大電流による変形あり。
C61. 修理前 RCA端子
C62. 修理中 RCA端子取り付け穴。
C63. 修理後 RCA端子 WBT−0201に交換。
C64. 修理中 RCA端子取り付ナットは治具を使い締結する。
C65. 修理前 入力RCA端子基板
C66. 修理後 入力RCA端子基板。 フイルムコンデンサー2個交換。
C67. 修理前 入力RCA端子基板裏
C68. 修理中 入力RCA端子基板裏 L側もW−SWにする為、基板改造。
C69. 修理(半田補正)後 入力RCA端子基板裏  半田を全部やり直す。 フイルムコンデンサー2個増設。
C6A. 完成入力RCA端子裏 洗浄後防湿材を塗る。
C6B. 修理前 入力RCA端子基板取付裏
C6C. 修理後 入力RCA端子基板取付裏
C6D. 修理後 RCA端子基板のカップリングコンデンサー。 左=交換した1μ/50V、 右=付いていた1μ/100V。
           最近の部品は製造方法が改良されて小型化し、且つ 電気的特性が向上している。
           わざわざ、古製品を使用する修理屋がいるが、高域特性を重視するHMA-9500には不適。
C6E. 修理中 RCA端子基板の切り換えSW分解。
C6F. 修理中 RCA端子基板の切り換えSW分解、肝心の接触端子部。
C6G. 修理中 RCA端子基板の切り換えSW分解。端子を洗浄する。
C71. 修理前 R−SP端子
C72. 修理中  R−SP接続端子穴加工前
C73. 修理中  R−SP接続端子穴加工後
C74. 修理(交換)後 R−SP端子、 WBT−0702に交換。
C75. 修理前 R−SP端子裏配線
C76. 修理後 R−SP端子裏配線。
              WBTのネジ止めを生かし、ネジ止め接続+半田接続のW配線にした。理由はこちら
              白く着いているのは湿度が高かった為、接着材の蒸気、やがて消えます。
C81. 修理前 L−SP端子
C82. 修理中 L−SP接続端子穴加工前
C83. 修理中 L−SP接続端子穴加工後
C84. 修理(交換)後 L−SP端子、 WBT−0702に交換。
C85. 修理前 L−SP端子裏配線。
C86. 修理後 L−SP端子裏配線。
               WBTのネジ止めを生かし、ネジ止め接続+半田接続のW配線にした。理由はこちら
              白く着いているのは湿度が高かった為、接着材の蒸気、やがて消えます。
C91. 修理前 電源ケーブル取り付け部。
C92. 修理中 電源ケーブル取り付け部穴加工前。
                 SP接続端子との距離を取る為に、下右方向へ広げる為、昔ながらのヤスリで削る。
C93. 修理中 電源ケーブル取り付け部穴加工後
C94. 修理後 電源ケーブル取り付け部
C95. 修理中 電源ケーブル端末処理。
C96. 修理前 ラグ端子に電源ケーブル取り付。
C97. 修理中 ラグ端子に電源ケーブル取り付。 端子板に銅線で固定する。
C98. 修理後 ラグ端子に電源ケーブル取り付。 さらに半田で固定する。
CA1. 修理前 R側ドライブ基板へのラッピング線
CA2. 修理後 R側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA3. 修理前 L側ドライブ基板へのラッピング線
CA4. 修理後 L側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA5. 修理前 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線
CA6. 修理後 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA7. 修理前 L側ドライブ基板−電源基板
CA8. 修理後 L側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CE1. 交換した部品。
CE2. 交換した部品、下のビニールが剥けた電解コンデンサー。
CE3. 交換した部品、修理時にケースのツメを折り、接着したSP接続リレー。
CE4. 交換した部品、SP接続リレーの接点、4パラなので綺麗なのも有り。
CE5. 交換した部品、足黒TR(トランジスター)。
CF1. 修理前 下から見る
CF2. 修理後 下から見る
CF3. 完成後から見る、綺麗なお尻で帰ります。
CF4. SP端子WBT−0702には サンドイッチスペードが似合います WBT 0681Agを挿した所。
CF5. SP端子WBT−0702には サンドイッチスペードが似合います WBT 0681Cuを挿した所。
CF6. RCA端子WBT−0201にはWBT−0144が似合います。
E. 測定・調整。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低なります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E1. 50Hz入力、R側SP出力電圧34V=136W出力、 0.00781%歪み。
             L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00747%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E2. 100Hz入力、R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.00744%歪み。
              L側SP出力電圧33V=136W出力、 0.0076%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E3. 500Hz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00727歪み。
              L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00748%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E4. 1kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00627%歪み。
             L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00722%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E5. 5kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0102%歪み。
            L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0102%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E6. 10kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0185%歪み。
              L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0203%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E7. 50kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0715%歪み。
              L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0672%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E8. 100kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0555%歪み。
               L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0548%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
               このAMPの特色で、全く落ちない!
E9. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
EA. 完成  24時間エージング。 左は Threshold 400Acas
Y. ユーザー宅の設置状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
Y1. 設置状況、 全体正面から見る。
                     9500mk2-o3j
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