HMA−9500mkU. 52台目修理記録
平成25年7月21日到着    8月9日完成
注意 このAMPはアースラインが浮いています。
    AMPのシャーシにSPの線(アース側)やプリAMPのアースもも接続してはいけません。
    RL−SPのアース線も接続(共通)してもいけません、+−の撚りのあるのも使用出来ません。
    又、DC(directconnection)入力が可能ですが、絶対に使用しないこと=ここ参照
A. 修理前の状況
  • 数ヶ月前にオークションにて落札したHMA−9500MKUの修理をご依頼したく ご連絡いたしました。
    以前より音質が優れていると評判の本製品を使用してみたかったのですが、なかなか 手に入らず、ようやく落札することができました。
    ジャンク扱いとなっていたものの、 届いた製品に電源を入れてみると、きちんと音は鳴りました。
    ですが、数分使用している うちに右側面がかなりの熱を発し、触るとやけどしそうな位の熱さになります。
    どう考えても異常な事態なので修理が必要と思っております。 音質的には気に入ったため、是非聞き続けたいと思います。


B. 原因
  • 各部経年劣化多し。

C. 修理状況
D. 使用部品
  • SP接続リレー      2個。
    初段FET        2個。
    バイアス/バランス半固定VR 6個。
    ヒューズ入り抵抗    30個。
    電解コンデンサー    31個 。
    フイルムコンデンサー  4個。
    WBT−0702   2組(定価で工賃込み)。
    WBT−0201  1組(定価で工賃込み)
    電源コード(3.5スケア)    2m。
    3Pプラグ(Panasonic WF−5018) 1個。

E. 調整・測定

F. 修理費     132,500円

S. HITACHI Lo−D HMA−9500mkU の仕様(マニアルより)

A. 修理前の状況
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A15. 点検中 上から見る
A152. 点検中 上から見る、 ブロック電解コンデンサーケース間の埃!
A153. 点検中 上から見る、 ブロック電解コンデンサーと放熱器間の埃!
A154. 点検中 上から見る、 ブロック電解コンデンサーと放熱器間の埃!
A21. 点検中 下から見る、 この様に重い足は取り外してから、送って下さい。
A212. 点検中 下から見る、足が重すぎて下蓋を押し込んでいる。
A22. 点検中 下前から見る
A23. 点検中 下前左から見る
A24. 点検中 下後から見る
A25. 点検中 下後右から見る
A31. 点検中 下蓋を取り、下から見る
A312. 点検中 R側ドライブ基板の電解コンデンサーの頭のビニールのむけは少ない。
A313. 点検中 L側ドライブ基板の電解コンデンサーの頭のビニールのむけは少ない。
A32. 点検中 RCA端子基板が曲がって取り付けられている。
A33. 点検中 電源トランスの詰め物を見る、変色も、ヒビ割れも無。
A41. 点検中 電解コンデンサー外観比較、100μ/100V
A42. 点検中 電解コンデンサー外観比較、220μ/100V
A51. 点検中 使用する電源コードプラグ(Panasonic WF−5018)
A52. 点検中 交換する電源コード(3.5スケア)、 PSE合格品なので被服が分厚い!
A53. 点検中 交換する電源コード、 PSE合格品なので被服が分厚い!
A61. 点検中 電源ケーブル3Pプラグ取り付け、ケーブルの仕上げが悪く、押さえが曲がっている。
A62. 点検中 電源ケーブル3Pプラグ取り付け、ケーブルの仕上げが悪く、押さえが曲がっている、反対側。
A63. 点検中 電源ケーブル3Pプラグ取り付け、タップビス受けがヒビ割れている、アース電極配線無。
A64. 点検中 電源ケーブルは違法なシールド線
A65. 点検中 電源ケーブルのシャシ取付(貫通)部分、完全に熱収縮チューブは切れている。
A71. 掃除中、長い刷毛を使用する。
A72. 掃除中、隙間は厚紙を使用する。
C. 修理状況
C11. 修理前 R側ドライブ基板
C112. 修理(清掃)前 R側放熱器裏の埃
C113. 修理(清掃)後 R側放熱器裏
C12. 修理後 R側ドライブ基板 初段FET、バランス・バイアス調整用半固定VR3個、SP接続リレー交換
                      ヒューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー11個交換
C13. 修理前 R側ドライブ基板裏
C14. 修理中 R側ドライブ基板裏 定電圧TR(トランジスター)の足の銅箔を広げる。
C15. 修理(半田補正)後 R側ドライブ基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C16. 完成R側ドライブ基板裏  洗浄後防湿材を塗る。
C21. 修理前 L側ドライブ基板
C212. 修理(清掃)前 L側放熱器裏の埃
C213. 修理(清掃)後 L側放熱器裏
C22. 修理後 L側ドライブ基板 初段FET、バランス/バイアス調整用半固定VR3個、SP接続リレー交換
                     ヒューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー11個交換
C23. 修理前 L側ドライブ基板裏
C24. 修理中 L側ドライブ基板裏 定電圧TR(トランジスター)の足の銅箔を広げる。
C25. 修理(半田補正)後 L側ドライブ基板裏 半田を全部やり直し、洗浄後。
C25. 完成L側ドライブ基板裏  さらに防湿材を塗る。
C31. 修理前 R側終段FET(電界トランジスター)
C32. 修理中 R側終段FET(電界トランジスター)、埃!
C33. 修理中 R側終段FET(電界トランジスター)、取り付けよう絶縁マイカー
         熱伝導の良い「シリコン製絶縁シート」は比誘電率が、シリコーンオイル=2.60〜2.75、雲母=5〜8と、
         2倍の開きがあり、高域特性に影響が出るので、現在は未採用。
C34. 修理後 R側終段FET(電界トランジスター)
C35. 修理前 L側終段FET(電界トランジスター)
C36. 修理後 L側終段FET(電界トランジスター)、埃!
C37. 修理中 L側終段FET(電界トランジスター)、取り付けよう絶縁マイカー
         熱伝導の良い「シリコン製絶縁シート」は比誘電率が、シリコーンオイル=2.60〜2.75、雲母=5〜8と、
         2倍の開きがあり、高域特性に影響が出るので、現在は未採用。
C38. 修理後 L側終段FET(電界トランジスター)
C41. 修理前 RLモジュール。
C42. 修理前 RLモジュール裏。
C43. 修理後 RLモジュール裏。  TR(トランジスター)交換後軽くラッカーを吹きました。
C51. 修理前 電源基板。
C54. 修理後 電源基板 ヒューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー9個交換。 輪ゴムは接着材が硬化するまで固定する。
C55. 修理前 電源基板裏
C56. 修理(半田補正)後 電源基板裏 半田を全部やり直す。 パスコン足絶縁チューブは2重にする。
C57. 完成電源基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C58. 修理中 絶縁シート。
C61. 修理前 RCA端子
C62. 修理中 RCA端子取り付け穴。
C63. 修理後 RCA端子 WBT−0201 使用。
C64. 修理前 入力RCA端子裏、 写真紛失の為参考写真
C65. 修理前 入力RCA端子基板
C66. 修理前 入力RCA端子基板裏
C67. 修理(半田補正)後 RCA端子基板裏  半田を全部やり直す
                   フイルムコンデンサー2個増設
C68. 完成RCA端子裏 洗浄後防湿材を塗る
C71. 修理前 R−SP端子
C72. 修理中  R−SP接続端子穴加工前
C73. 修理中  R−SP接続端子穴加工後
C74. 修理(交換)後 R−SP端子、 WBT−0702 使用。
C75. 修理前 R−SP端子裏配線
C76. 修理後 R−SP端子裏配線、WBTのネジ止めを生かし、ネジ止め接続+半田接続のW配線にした。理由はこちら
C81. 修理前 L−SP端子
C82. 修理中 L−SP接続端子穴加工前
C83. 修理中 L−SP接続端子穴加工後
C84. 修理(交換)後 L−SP端子、 WBT−0702 使用。
C85. 修理前 L−SP端子裏配線
C86. 修理後 R−SP端子裏配線、WBTのネジ止めを生かし、ネジ止め接続+半田接続のW配線にした。理由はこちら
C91. 修理前 電源ケーブル取り付け部
C912. 修理前 電源ケーブル取り付け部、反対側。
C92. 修理中 電源ケーブル取り付け部穴加工前
C93. 修理中 電源ケーブル取り付け部穴加工後
C94. 修理後 電源ケーブル取り付け部
C95. 修理後 電源ケーブル取り付け内部
C96. 修理中 電源ケーブル端末処理。
C97. 修理中 ラグ端子に電源ケーブル取り付。
C98. 修理後 ラグ端子に電源ケーブル取り付。
C99. 修理中 3Pプラグにケーブル取り付。 差し込み固定が一般ですが、時計方向に巻き付けると良い。
           上の白線=巻き付いた端側、 下の黒線=挿入した側。止めビスは未締結です。
           これで差し込み固定の3倍位接触面積が増し、接触抵抗が低くなる。
C9A. 修理中 3Pプラグにケーブル取り付。 差し込み固定が一般ですが、時計方向に巻き付けると良い、反対側。
           上の黒線=巻き付いた端側、 下の白線=挿入した側。止めビスは未締結です。
           これで差し込み固定の3倍位接触面積が増し、接触抵抗が低くなる。
C9B. 完成 3Pプラグにケーブル取り付。 被覆部も十分に差し込む。
CA1. 修理前 R側ドライブ基板へのラッピング線
CA2. 修理後 R側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA3. 修理前 L側ドライブ基板へのラッピング線
CA4. 修理後 L側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA5. 修理前 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線
CA6. 修理後 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA7. 修理前 L側ドライブ基板−電源基板
CA8. 修理後 L側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CB1. 交換した部品
CB2. 3Pプラグの電極部比較。
                上=付いていた HUBBELL HBL8215CT、 下=交換した Panasonic WF−5018
CB3. 3Pプラグのケーブル固定部比較。
                上=付いていた HUBBELL HBL8215CT、 下=交換した Panasonic WF−5018
CB4. 3Pプラグのケーブル挿入部比較。
                 右=付いていた HUBBELL HBL8215CT、 左=交換した Panasonic WF−5018
CB5. 修理(塗装)前 下蓋固定ビス類+終段FET(電界効果トランジスター)カバー固定ビス類。
CB6. 修理(塗装)後 下蓋固定ビス類+終段FET(電界効果トランジスター)カバー固定ビス類。
CD1. 修理前 下から見る
CD2. 修理後 下から見る
CD3. 完成 綺麗なお尻で帰ります
E. 測定・調整
E1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E21. 50Hz入力、R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.0035%歪み。
              L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0054%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. 100Hz入力、R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.0041%歪み。
               L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0053%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. 500Hz入力、R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.0054歪み。
               L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0069%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. 1kHz入力、R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.0063%歪み。
              L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0080%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. 5kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.014%歪み。
             L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.018%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. 10kHz入力、R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.016%歪み。
               L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.021%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. 50kHz入力、R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.016%歪み。
               L側SP出力電圧33V=136W出力、 0.016%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E28. 100kHz入力、R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.033%歪み。
                L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.037%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
               このAMPの特色で、全く落ちない!
E3. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
E4. 完成  24時間エージング、大きい足は未着。 左は「YAMAHA B−1. 9台目
                     9500m52-3a
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