HMA−9500. 33台目修理記録
平成26年10月16日到着   12月30日完成
注意 このAMPはアースラインが浮いています。
    AMPのシャーシにSPの線(アース側)や入力のRCAプラグのアース側も接続してはいけません。
    RL−SPのアース線も接続(共通)してもいけません。
    本機の様に、電源コードがシールド(アース)付きの場合、シールド(アース)は本体かプラグのどちらかで外す事。

    又、DC(directconnection)入力が可能ですが、絶対に使用しないこと=ここ参照
A. 修理前の状況
  • ヤーフーオークションで入手しました。
    「ワンオーナーで完全オリジナル品(改造なし)完動品で1977年に購入した。」とのことです。
    早速、試聴したところ音は出るのですが、まず音が小さく(ボリューム位置での比較) 私のリファレンス機器(超ローコスト品で年代物SONY TA-F222ESJ)と比べると
     1.低音が全く出ない。
     2.高音が出ない。
     3.ダイナミックな中音がない。
    いわゆる中波ラジオの音です。 やはり経年劣化でしょうか。
    HMA9500の発売当時の長岡鉄男氏テストの批評での 「fレンジ、Dレンジとも広大、歪みは極小、低域は圧倒的な力強さを持ち、中域は厚みがありヌケも良い。」 「高音は果てしなく伸びてさわやかそのもの」
    新品を、私は実際に聞いていませんので、なんともわかりませんが、この批評に少しでも近づけばと願って、 修理をお願いします。
    批評は別として、現状の音は徹底満足出来ません。
    下記を、よろしくお願いします。
     A.整流ダイオードを功徳リカバリ・ダイオードに交換する。
     B.3Pインレット型を取り付け。


T. 修理前点検測定

B. 原因
  • 経年劣化。

C. 修理状況
  • SP接続リレー交換。
    初段FET(電解トランジスター)交換。
    RLバイアス/バランスVR交換。
    電解コンデンサー交換(オーディオコンデンサー使用)。
    全ヒューズ入抵抗交換。
    1部整流ダイオード交換。
    配線手直し、補強。
    WBT SP端子 WBT−0702PL に交換。
    WBT RCA端子に交換。
D. 使用部品
  • SP接続リレー                             2個。
    初段FET                                2個。
    バイアス/バランス半固定VR                   6個。
    ヒューズ入り抵抗                          30個。
    電解コンデンサー                          31個 。
    フイルムコンデンサー                        4個。
    整流ダイオード交換                        10個。
    WBT SP端子 WBT−0702PL             2組(定価で工賃込み)。
    WBT RCA端子 WBT−0201              1組(定価で工賃込み)
    電源コード(3.5スケア)                       2m。
    3Pプラグ(Panasonic WF−5018)             1個。

E. 調整・測定

F. 修理費  153,200円。  (オーバーホール修理)

S. HITACHI Lo−D HMA−9500 の仕様(マニアルより)

A. 修理前の状況
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A15. 点検中 上から見る
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下後右から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下前左から見る
A25. 点検中 下から見る
A26. 点検中 下蓋を取り、下から見る。
A31. 点検中 電源コード取り付け部。
A32. 点検中 電源ケーブル。 終段FET(電解トランジスター)のバイアスずれで大電流が流れ、ヨレヨレ。
A33. 点検中 電源トランス詰め物。 大分色が黒くなってきている。
A34. 点検中 使用する電源コードプラグ(Panasonic WF−5018)
A35. 点検中 交換する電源コード(3.5スケア)、 PSE合格品なので被服が分厚い!
A36. 点検中 交換する電源コード、 PSE合格品なので被服が分厚い!
A41. 点検中 R側ドライブ基板の電解コンデンサー、 頭が大分剥けている。
A42. 点検中 L側ドライブ基板の電解コンデンサー、 頭が大分剥けている。
A51. 点検中 RCA端子基板、少し傾きあり。
T. 修理前点検測定
T1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
T2. 1kHz入力、R側SP出力電圧30V=112W出力、 5.26%歪み。
             L側SP出力電圧30V=112W出力、 5.15%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
T3. 10kHz入力、R側SP出力電圧30V=112W出力、 2.71%歪み。
              L側SP出力電圧30V=112W出力、 2.55%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
C. 修理状況
C11. 修理前 R側ドライブ基板
C12. 修理後 R側ドライブ基板 初段FET、バランス・バイアス調整用半固定VR2個、SP接続リレー交換
                      フューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー9個、TR(トランジスター)2個交換
C13. 修理前 R側ドライブ基板裏
C135. 再修理中 R側ドライブ基板裏 定電圧TR(トランジスター)の足の銅箔を広げる。
C14. 修理(半田補正)後 R側ドライブ基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C16. 完成R側ドライブ基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C17. 修理(清掃)前 R側放熱器裏の埃。 殆ど無。
C21. 修理前 L側ドライブ基板
C22. 修理後 L側ドライブ基板 初段FET、バランス/バイアス調整用半固定VR2個、SP接続リレー交換
                     フューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー9個、TR(トランジスター)2個交換
C23. 修理前 L側ドライブ基板裏
C235. 修理中 L側ドライブ基板裏 定電圧TR(トランジスター)の足の銅箔を広げる。
C24. 修理(半田補正)後 L側ドライブ基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C26. 完成L側ドライブ基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C27. 修理(清掃)前 L側放熱器裏の埃。 殆ど無。
C31. 修理前 R側終段FET(電界トランジスター)
C312. 修理中 R側終段FET(電界トランジスター)、取り付け用絶縁マイカー
         熱伝導の良い「シリコン製絶縁シート」は比誘電率が、シリコーンオイル=2.60〜2.75、雲母=5〜8と、
         2倍の開きがあり、高域特性に影響が出るので、現在は未採用。
C32. 修理後 R側終段FET(電界トランジスター)
C33. 修理前 L側終段FET(電界トランジスター)
C332. 修理中 L側終段FET(電界トランジスター)、取り付け用絶縁マイカー
         熱伝導の良い「シリコン製絶縁シート」は比誘電率が、シリコーンオイル=2.60〜2.75、雲母=5〜8と、
         2倍の開きがあり、高域特性に影響が出るので、現在は未採用。
C34. 修理後 L側終段FET(電界トランジスター)
C51. 修理前 電源基板
C512. 修理中 電源基板、電解コンデンサー固定用の接着材が取り除かれていない、当時は溶媒にトルエンが使用されており、銅を腐食する。
C513. 修理中 電源基板、電解コンデンサー固定用の接着材を取り除いた所。
C52. 修理後 電源基板 フューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー9個、整流ダイオード10個、TR(トランジスター)2個交換。
C53. 修理前 電源基板裏
C54. 修理(半田補正)後 電源基板裏 半田を全部やり直す
C56. 完成電源基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C57. 修理中 絶縁シート。
C61. 修理前 RCA端子基板
C62. 修理(交換)後 WBT RCA端子 WBT−0201
C63. 修理中 RCA端子基板裏、 入力カプリングコンデンサー比較。 同じ容量ですが、技術進歩で小型になる。
       これにより高域特性が良くなる。逆に大型を使用すると高域が落ち、低域から中域が伸びた様に感じる。
       HMA−9500の様に高域までの再生を売り物にしている機器は、大型フイルムコンデンサーは不可。
C64. 修理(半田補正)後 RCA端子基板裏。 フイルムコンデンサー2個追加。
C65. 完成RCA端子基板裏。 洗浄後、防湿材を塗る。
C66. 修理中 RCA端子基板の切り換えSW分解。
C67. 修理中 RCA端子基板の切り換えSW分解。使用するのは端に1回路なので、綺麗な接触子に交換して磨く。
C71. 修理前 R−SP端子
C72. 修理中 R−SP端子取り付け穴。
C73. 修理中  R−SP接続端子穴加工後
C74. 修理(交換)後 R−SP端子 WBT SP端子 WBT−0702PL
C742. 完成 SP接続端子。 端子の穴の向きは上下方向。
C742. 完成 SP接続端子。 サンドイッチスペード nextgenが使用出来る。
C743. 完成 SP接続端子。 サンドイッチスペード nextgenが使用出来る。
C75. 修理後 R−SP端子への接続 WBTのネジ止めを生かし、ネジ止め接続+半田接続のW配線にした
                                                         <<理由はこちら参照>>
C81. 修理前 L−SP端子
C82. 修理中 L−SP端子取り付け穴。写真紛失の為、参考写真。
C83. 修理中 L−SP接続端子穴加工後。
C84. 修理(交換)後 L−SP端子 WBT SP端子 WBT−0702PL
C85. 修理後 R−SP端子への接続 WBTのネジ止めを生かし、ネジ止め接続+半田接続のW配線にした
                                                         <<理由はこちら参照>>
C91. 修理前 R側ドライブ基板へのラッピング線
C92. 修理後 R側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
C93. 修理前 L側ドライブ基板へのラッピング線
C94. 修理後 L側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
C95. 修理前 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線
C96. 修理後 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
C97. 修理前 L側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線
C98. 修理後 L側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA1. 修理前 電源ケーブル挿入部。
CA2. 修理中 電源ケーブル挿入穴。 偏心して穴拡大するので、ドリルが使用出来ず、ヤスリを使用する。
CA3. 修理中 電源ケーブル挿入穴加工後。
CA4. 修理(交換)後 電源ケーブル挿入
CA5. 修理中 電源ケーブル端末処理。
CA6. 修理中 ラグ端子に電源ケーブル取り付。 3.5スケアにも成るとラグ穴には入らないので、細線で巻き付け固定する。
CA7. 修理後 ラグ端子に電源ケーブル取り付。さらに半田で固定する。
CA8. 電源ケーブルに3Pプラグ取り付け。 差し込んでビスで締め付ける構造ですが、
                             ビスに右回りに巻き付けると、接触面積が増し、且つ抜けなくなる。
CB1. 交換部品
CC1. 修理前 下から見る
CC2. 修理後 下から見る
E. 測定・調整
E1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E21. 50Hz入力、R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.0189%歪み。
              L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0531%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. 100Hz入力、R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.0177%歪み。
                L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0060%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. 500Hz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0197歪み。
               L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0097%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. 1kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0140%歪み。
              L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0118%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. 5kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0250%歪み。
             L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0232%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. 10kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0568%歪み。
               L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0259%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. 50kHz入力、R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.00597%歪み。
               L側SP出力電圧33V=136W出力、 0.00610%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E28. 100kHz入力、R側SP出力電圧31V=120W出力、 0.0172%歪み。
                L側SP出力電圧31V=120W出力、 0.0234%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
               このAMPの特色で、全く落ちない!
E3. 連続フルパワー運用なので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
                終段FET(電解トランジスター)用電源には、さらにフイルムコンデンサー追加する。
E4. 完成  24時間エージング、 右は「HMA−9500mkU. 55台目
                       9500o-2m
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