DENON POA−1000B. 2台目修理記録
寸評
このAMPに使用している、6GB8は、6CA7をベ−スに東芝が開発した、世界に誇る球でした。
その昔、メ−カ−発表より遥かなスペックを、奥に秘めた、この玉に、若き夢が騒いだのを、懐かしく思い出す。
今は、この様な、人・物・製品が無いですね、皆カタログ以下!
但し、製造中止の品、現存する良品は、数少ない事に十分注意!TV−2C/U で 「Toshiba 6GB8」測定
入手できないときは「KT−88や+6L6GC」に交換する(回路変更必要)。 そのままで差し替えると、バイアスが異なる為、真空管・出力トランスを焼損します。
このAMPもSPラインを共通に、又、ア−スしてはいけない。 前段12BH7と直結なので、良質な物が必要。
平成19年4月3日到着   5月25日完成
M. 到着時の梱包状態

A. 修理前の状況
  • 今回は最近入手したDENON POA-1000B管球式メインアンプに付いてのご相談です。
    同じDENONのプリを25年来持っているので、番にと思い、価格も安かったので買ってしまいましたが、
    外観は中程度ですが、ノイズもなく一応ちゃんと動作はします。
    ただし、問題は、
    • 6GB8はゲッターも少なくそろそろか?
    • 高NFアンプのせいか、予想通り「歌わない」
    • トランスなどは多分「タムラ」?このままオブジェにするのには惜しい。
    • 貴ホームページで1000Bの修理記事を見ると、大きく壊れる前に直しておくべきか?

T. 修理前の測定

B. 原因

  • 経年の熱による基板破壊、半田不良多数。 前の修理者の技量が無い!

C. 修理状況
  • 基板修理。
    全真空管ソケット交換。
    電解コンデンサー増量交換。
    フイルムコンデンサー交換。
    入力RCA端子交換 。
    基板・配線手直し、補強。
    半固定VR交換。

D. 使用部品
  • 整流ダイオード           5個。
    フイルムコンデンサー       10個。
    タイト製USソケット         4個。
    タイト製MTソケット         8個。
    RCA入力端子           2個。
    電解コンデンサー          18個。
    抵抗                  5個。
    半固定VR              5個。

E. 調整・測定

F. 修理費  130,000円    オーバーホール修理。
                        但し、真空管は別途支給です。

S. DENON POA1000B の仕様(マニアルより)

M. 到着時の梱包状態
M1. DENON POA1000B。 和歌山県から群馬県までの「クロネコヤマトの宅急便」。 梱包の仕方はこちら
M2. DENON POA1000B。 表のダンボールを開けた所。
M3. DENON POA1000B。 緩衝材を取り除いた所。 角は押さえる必要が有ります
A.T. 修理前の測定
T1. 出力・歪み率測定
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max=1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=出力電圧測定RLは切り替えて測定
   下段左端 電圧計=入力電圧測定
T2A. 修理前歪み率測定。 R側SP出力電圧28V=98W 歪み率=2% 測定レンジ=3% 400HZ入力
T2B. 修理前歪み率測定。 L側SP出力電圧29V=105W 歪み率=2% 測定レンジ=3% 400HZ入力
A. 修理前の状況
A1. 点検中 上から見る。
A2. 点検中 シャーシ下から見る。6GB8のソケットもプリント基板使用、お陰で熱の為ハンダ不良続出
           この基板を取り出し、配線補強する
A3. 点検中 後から見る
A4. 点検中 パネル照明ランプも半分以上が切れている
A5A. 点検中 R側基板。 熱の為、基板の半田のひび割れが続出。
           この基板はスルホール基板です、高熱になる為、銅、ガラスエポキシ基板の熱膨張が異なるので、銅箔が切れる。
A5B. 点検中 R側基板。 真空管ソケットの基板への半田不良が始まっている。
A5C. 点検中 R側基板。 真空管ソケットの基板への半田不良が始まっている。
A5D. 点検中 R側基板。 基板からの引き出し線の半田、もう少し丁寧に!
A6A. 点検中 L側基板。 熱の為、基板の半田のひび割れが続出。
           この基板はスルホール基板です、高熱になる為、銅、ガラスエポキシ基板の熱膨張が異なるので、銅箔が切れる。
A6B. 点検中 L側基板。 半田屑が配線の上に残っている。 修理者の注意不足。
A6C. 点検中 L側基板。 真空管ソケットの基板への半田不良が始まっている。
A6D. 点検中 L側基板。 真空管ソケットの基板への半田不良が始まっている。
A6E. 点検中 R側基板。 基板からの引き出し線の半田、もう少し丁寧に!
A7. 点検中 熱で劣化している「6GB8」のソケット、交換する。
A8. 点検中 交換する、RCA端子。
A9A. 点検中 ユーザーは未使用2組の6GB8を所持。
A9B. 点検中 左=後期の黒プレート、右=付いている物、少しゲッターが薄い。
C. 修理状況
C1A. 修理中。 逆さにするので、トランスを「プチプチ」で保護する。
C1B. 修理中。 基板を取り外す。
C2A. 修理前 R基板。 スルホールや半田があちこちで危険状態
C2B. 修理中 R基板。 ソケットや部品を取る。
C2B1. 修理中  R基板。 高温の無鉛半田の使用で、銅箔剥離。
C2B2. 修理中  R基板。 高温の無鉛半田の使用で、銅箔剥離2。
C2C. 修理中 R基板。 スルフォールや銅箔の補修(半田面積を広げる)
C2D. 修理後 R基板。 ソケット・部品を取付け、スルフォールを錫メッキ線を通して補強する。
C2E. 完成R基板。 洗浄後
C2F. 修理前 R基板裏。 スルホールや半田があちこちで危険状態
C2G. 修理中 R基板裏 。 高温の無鉛半田の使用で、銅箔剥離。
C2G1. 修理中 R基板裏 。 高温の無鉛半田の使用で、銅箔剥離。
C2G2. 修理中 R基板裏。 半田不良予備軍
C2H. 修理中 R基板裏。 スルフォールや銅箔の補修(半田面積を広げる)
C2I. 修理後 R基板裏。  ソケット・部品を取付け、スルフォールを錫メッキ線を通して補強する。
C2J. 完成R基板裏。 洗浄後
C3A. R側VRの解体修理中
C3B. 修理(清掃)前 R側VRの抵抗体・摺動部 
C3C. 修理(清掃)後 R側VRの抵抗体・摺動部
C4A. 修理前 R側シールドケーブルの半田付
C4B. 修理後 R側シールドケーブルの半田付
C4C. 修理前 R側シールド線
C4D. 修理後 R側シールド線
C4E. 修理前 R側基板引出線
C4F. 修理後 R側基板引出線
C5A. 修理前 L基板。 スルホールや半田があちこちで危険状態
C5A1. 修理中 L基板。 高温の無鉛半田の使用で、銅箔剥離
C5A2. 修理中 L基板。 高温の無鉛半田の使用で、銅箔剥離2
C5B. 修理中 L基板。 ソケットや部品を取る。
C5C. 修理中 L基板。 スルフォールや銅箔の補修(半田面積を広げる)
C5D. 修理後 L基板。 ソケット・部品を取付け、スルフォールを錫メッキ線を通して補強する。
C5D−1. 修理中 L基板。 銅箔剥離の場所
C5D−2. 修理後 L基板。 銅箔剥離を補修する。
C5E. 完成L基板 洗浄後
C5F. 修理前 L基板裏。 スルホールや半田があちこちで危険状態
C5F1. 修理中 L基板裏。 高温の無鉛半田の使用で、銅箔剥離
C5F2. 修理中 L基板裏。 高温の無鉛半田の使用で、銅箔剥離2
C5G. 修理中 L基板裏。 ソケットや部品を取る。
C5H. 修理中 L基板裏。 スルフォールや銅箔の補修(半田面積を広げる)
C5I. 修理後 L基板裏。 ソケット・部品を取付け、スルフォールを錫メッキ線を通して補強する。
C5I1. 修理中 L基板裏。 銅箔剥離の場所 
C5I2. 修理後 L基板裏。 銅箔剥離を補修する。 
C5J. 完成L基板裏 洗浄後
C6A. L側VRの解体修理中
C6B. 修理(清掃)前 L側VRの抵抗体・摺動部。 接点復活材の大量使用で、グリスが溶け出し、接点に付着している。 
C6C. 修理(清掃)後 L側VRの抵抗体・摺動部
C7A. 修理前 L側シールドケーブルの半田付
C7B. 修理後 L側シールドケーブルの半田付
C7C. 修理前 L側シールド線
            写真紛失
C7D. 修理前 L側シールド線
C7E. 修理前 L側基板引出線
C7F. 修理後 L側基板引出線
C8A. 修理前 R・L基板引出線
C8B. 修理後 R・L基板引出線
C8C. 修理前 電源トライアック回路
C8D. 修理後 電源トライアック回路
C9A. 修理中 前パネルを倒す、埃が出迎え。
C9B. 修理中 前パネルを倒し、清掃後、メーターAMP基板を取り出す。
C9C. 修理前 メーターAMP基板
C9D. 修理後 メーターAMP基板 電解コンデンサー増量・交換
C9E. 修理前 メーターAMP基板裏
C9F. 修理(半田補正)後 メーターAMP基板裏
C9G. 完成メーターAMP基板裏 洗浄後
CAA. 修理前 メーターAMP基板裏。 R側・引き出し線
CAB. 修理後 メーターAMP基板裏。 R側・引き出し線、 基板の表から接続する。
CAC. 修理前 メーターAMP基板裏。 L側・引き出し線
CAD. 修理後 メーターAMP基板裏。 L側・引き出し線、基板の表から接続する。
CAE. 修理前 メーターAMP基板裏。 中側(電源)・引き出し線。
CAF. 修理後 メーターAMP基板裏。 中側(電源)・引き出し線、基板の表から接続する。
CAG. 修理後 メーターAMP基板裏。 上側・引き出し線。
CAH. 修理後 メーターAMP基板裏。 上側、引き出し線、基板の表から接続する。
CBA. 修理前 パネル照明ランプ基板
CBB. 修理後 パネル照明ランプ基板。 消耗しているので全交換する。
CBC. 修理前 パネル照明ランプ基板裏
CBD. 修理(半田補正)後 パネル照明ランプ基板裏
CBE. 完成パネル照明ランプ基板裏 洗浄後
CBF. 完成パネル裏
CCA. 修理前 入力RCA端子。
CCB. 修理(交換)後 入力RCA端子。
CDA. 前面パネル洗浄
CDB. 内パネル・蓋洗浄
CDC. ツマミ洗浄
CE. 交換部品
CFA. 修理前 上から見る
CFB. 修理後 上から見る
CFC. 修理前 下から見る
CFD. 修理後 下から見る
CFE. 修理前 後から見る
CFE. 修理前 後から見る
E. 調整・測定
E1. 出力・歪み率測定
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max=1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=出力電圧測定RLは切り替えて測定
E2A. R側SP出力31V=120W 歪み率=0.2%(0.3%Maxレンジ) 1000HZ
E2B. R側SP出力31V=120W 歪み率=0.2%(0.3%Maxレンジ) 400HZ
E3A. L側SP出力31V=120W 歪み率=0.15%(0.3%Maxレンジ)  1000HZ
E3B. L側SP出力31V=120W 歪み率=0.15%(0.3%レンジ) 400HZ
E4. その時のVUメーター
E5A. 残留ノイズ測定・調整 及びACバランス調整。
                     真空管AMPの場合残留ノイズ(ハムが大半を占める)は初段12AX7(ECC83)で決まります。
E5B. R側SP出力残留ノイズ測定・調整。 11mV
E5C. L側SP出力残留ノイズ測定・調整。 8mV
E6.  24時間エージング中。
S. DENON POA−1000Bの仕様(マニアルより)
型式 管球式ステレオパワーアンプ POA−1000B
定格出力(両ch駆動、正弦波連続出力) 110W+110W(1kHz)、 100W+100W(20Hz〜20kHz)
全高調波歪率(定格出力時) 0.2%以下(1kHz)、 0.5%以下(20Hz〜20kHz)
混変調歪率 0.8%以下
出力帯域幅(両ch駆動) 8Hz〜40kHz
伝達周波数特性 5Hz〜150kHz +0 -3dB
出力インピーダンス 0.5Ω以下(8Ω)
残留雑音 0.5mV以下(8Ω)
クロストーク(Line in〜Speaker out) -95dB以下(1kHz)
入力感度/インピーダンス 1Vrms/250kΩ
フィルター(ローカットフィルター) 18Hz、(-18dB/oct)
レベルメーター指示範囲 -55dB〜+5dB(最大出力から1mWまで等間隔目盛)
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 320W
外形寸法 幅410×高さ117×奥行386mm
重量 34kg
価格 \350,000(1976年頃)受注生産品
                      1000b238
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