Sansui B−2301L. 2台目修理記録
平成14年10月3日到着 10月17日完成
注意 このAMPはアースラインが浮いています
    AMPのシャーシにSPの線(アース側)を接続してはいけません
    RL−SPのアース線も接続(共通)してもいけません

    又、DC−入力が可能ですが、絶対に使用しないこと=ここ参照
A. 修理前の状況
  • ヤフーオークションの故障品の買取
    オークションの商品説明では、電源を入れるとヒューズが飛んだ。
    修理ができる環境の人 又、部品取り用。
    写真では、外観は悪い、木の側板は、はがれあったそうです。
    現在の症状:
    • ● ヒューズが切れている。<F1> 125V 15A  <F2> 250V 1A 2本とも。 
    • ● ヒューズが切れの原因は、素人の私では解りません。
    • ●  したがって、アンプとしての機能は全く解りません。
    • ● スピーカ接続端子の取付け部分がへっこんでいる(輸送梱包の悪さかな!)。
    • ● 電解コンデンサーの取付け基礎部分が曲がっている(輸送梱包の悪さかな!)。
         直立せず、少し斜めになっている。
    • ●  AC outlet コンセントの上部欠け  ---> この部分は実用上問題なし(使用しない?)。
    • ● input LEVELつまみが無い ---> この部分は実用上問題なし。
    • ● 木の側板はがれ ---> この部分は後日、修復可能(木工の加工部分)。 

B. 原因
  • 酷使の為(大出力)、終段TR(トランジスター)短絡。
    その為、電解コンデンサ−の破壊。

C. 修理状況
  • 終段TR(トランジスター)交換、
    電源大型電解コンデンサー交換
    SP接続リレー交換(容量1.5倍の同型新タイプ使用)
    配線手直し、補強

D. 使用部品
  • 終段TR(トランジスター)           16個
    電源大型電解コンデンサー交換       2個
    SP接続リレー                  2個
    バランス、バイアス調整用 半固定VR   8個
    FET(電界効果トランジスター)           4個
    電解コンデンサー                 2個
    抵抗                         4個

E. 調整・測定

F. 修理費  80,000円    通常修理。
                      但し、大型電源用電解コンデンサーはユーザより支給。

G. 再修理
  このAMPは、DC入力しかなく、バランスの崩れたプリAMPを繋ぐと、過大入力となります
  詳しくはここを参照してください


S. Sansui B−2301L の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
A1. 修理前 終段ブロック部の銅版がへっこんでいる
A2. 修理前 電解コンデンサーの取付け基礎部分が曲がっている
A3. 修理前 真ん中の4本の電解コンデンサーが不良
          終段TR(トランジスター)のショートで、急激な放電で、大電流が流れ、内部がで破壊された
          通電すると、約30分くらいで、50度くらいに熱を持つ、これでは、その内、短絡する
          4本の内、右側が2本が並列接続で「+電圧」、左側が2本が並列接続で「−電圧」用
          壊れたのは、下側の2本、上側2本は熱を持たないが、交換したほうが無難
          並列接続で壊れる側は、性能が良い場合が多いい為(下2本は20000μ)です
A4. 修理前 電解コンデンサーの重さの比較測定 左=古い物(製造ロット新しい)、右=新規購入の物(製造ロット古い)
          経年変化の電解液漏れではないので古い方が重い
          多分、仕様が変わったのではないか
A5. 修理前 電解コンデンサーの漏れ電流測定 左=古い物=27mA以上、右=新規購入の物=5mA
     古い物の発熱量=2.7W、新規購入の発熱量=0.5W
A6. 修理前 終段TR(トランジスター)が短絡し、大電流が流れたため、熱で変形したSP接続リレ−端子基盤
A7. 修理前 空けてみたら、何とユーザがリレーを曲げて接続していた!!!
C. 修理状況
C1. 修理前 ヘビーデュティをこなす業務使用で、何処かにぶつけたのでしょう、曲がったSP端子台
C2. 修理前 SP端子台板
C3. 修理前 曲がったSP端子板を治し、端子を取り付ける、緩まないよう様に、瞬間接着剤を滲みこませる
C4. 修理後 SP接続リレー端子基盤
C5. 修理前 終段基盤
C6. 修理後 終段基盤、半固定VR、初段FET(電界効果トランジスター)、終段TR(トランジスター)交換
          上の4個の塊が、終段TR(トランジスター)が2個付いている物
C7. 修理前 終段基盤裏
C8. 修理後(ハンダ補正) 終段基盤裏 そして放熱器に組み付けた所。
C9. 修理後(ハンダ補正) 電源基盤裏。 
C10. 修理後 入力AMP基盤
E. 調整・測定
E1. 出力確認、調整 LEDも0dB
E2. R側SP出力電圧50V=312W 歪率=0.15% 1000HZ入力
E3. L側SP出力電圧50V=312W 歪率=0.15% 1000HZ入力
E4. R側SP出力電圧50V=312W 歪率=0.15% 400HZ入力
E5. L側SP出力電圧50V=312W 歪率=0.15% 400HZ入力
E6. 完成 上から
E8. 完成 下から
E9. 24時間エージング
G. 再修理
G1. プリAMPのDCバランス崩れの為、過大入力で解けたリレー
G2. ノーマル入力にコンデンサーを取り付ける
G3. 再修理完成
     輸送途中に、コネクターが抜けないようテープ止め、コンデンサーが傾かないようスポンジを挟む
S. Sansui B−2301L の仕様(マニアルより) 
  
B-2301
定格出力 300W+300W(8Ω,20Hz〜20kHz)
550W+550W(4Ω,1kHz)
全高調波歪率 0.003%以下(定格出力時,10Hz〜20kHz)
混変調歪率 0.003%以下(60Hz:7kHz=4:1)
周波数特性 DC〜300kHz(+0,−2dB)
S/N比 120dB
スルーレイト ±300V/μs
ライズタイム 0.5μs
入力 1V(15kΩ)Normal/2V(10kΩ)Balanced
TIM歪 測定限界以下
エンベロープ歪み 測定限界以下
定格消費電力 530W(電気法による)
寸法 474W×215H×498Dmm
重量 37kg
                    b2301l2u
ここに掲載された写真は、修理依頼者の機器を撮影した者です、その肖像権・版権・著作権等は、放棄しておりません。  写真・記事を無断で商用利用・転載等することを、禁じます。
 Copyright(C) 2021 Amp Repair Studio All right reserved.