Pioneer M−5a. 修理記録
2025/11/持込   完成 
A. 修理前の状況
  • ユーザーが修理に失敗した機器。
    プロテクトが動作せず、被害は甚大になる。
    よって、修理費は非常に高くなる。
  • 1次元にいる人には、2次元の広さは解らない。同様に、2次元にいる人には、3次元の立体は解らない!
    努力のみ次元を超えられる!

B. 原因

  • 各部経年劣化。


C. 修理状況
  • SP接続リレー交換。
    RLバイアス・バランスVR交換。
    電解コンデンサー交換(オーディオコンデンサー使用)。
    1部TR(トランジスター)交換。
    初段FET(電界効果トランジスター)交換。
    1部フイルムコンデンサー交換・追加。


D. 使用部品
  • SP接続リレー                個。
    バイアス/バランス半固定VR     個。
    電解コンデンサー            個。
    フイルムコンデンサー      個。
    TR(トランジスター)       個。


E. 調整・測定

F. 修理費   ,000円  オーバーホール修理

Y. ユーザー宅の設置状況

S. Pioneer M−5a の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A15. 点検中 上から見る
A16. 点検中 木ケースから取り出し、上から見る。 埃がびっしり!
A17. 点検中 上蓋を取り、上から見る
A18. 点検中 上蓋を取り、清掃し、上から見る
A19. 点検中 ブロック電解コンデンサーに増設された、フイルムコンデンサー2組4個。
A21. 点検中 下から見る
A22. 点検中 冷却フアン見る
A23. 点検中 下前から見る
A24. 点検中 下前左から見る
A25. 点検中 下後から見る
A26. 点検中 下後右から見る
A27. 点検中 下蓋を取り、下から見る
A28. 点検中 下蓋裏の埃
A31. 点検中 SP端子
A32. 点検中 SP端子、取り付け穴が大きく、WBT SP端子 WBT−0702 だけが取り付けられます。
A41. 点検中 RCA端子
A42. 点検中 RCA端子、 穴が大きいので、削りだしの下記が使用可能。
A51. 点検中 電源コード
A53. 点検中 電源コード、 電源コードを3Pインレットに交換出来る。FURUTECH製FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ。
T. 修理前点検測定
T1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
T2. 1kHz入力、R側SP出力電圧18V=40W出力、 0.62%歪み。
             L側SP出力電圧18V=40W出力、 1.54%歪み。
            「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
T3. 冷却フアンは全開
C. 修理状況
C01. 修理中 終段ユニットや基板を外したシャーシ、上から見る
C02. 修理中 終段ユニットや基板を外したシャーシ、下から見る
C11. 修理前 R側終段TR(トランジスター)
C12. 修理後 R側終段TR(トランジスター)
C13. 修理前 R−AMP基板
C14. 修理後 R−AMP基板
               バランス・バイアス調整用半固定VR2個、電解コンデンサー4個、フイルムコンデンサー2個交換
C15. 修理前 R−AMP基板裏
C16. 修理(半田補正)後 R−AMP基板裏 半田を全部やり直す、銅箔は厚いので熱容量の大きいハンダ鏝使用
C17.完成R−AMP基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C21. 修理前 L側終段TR(トランジスター)
C22. 修理後 L側終段TR(トランジスター)
C23. 修理前 L−AMP基板
C24. 修理後 L−AMP基板
              バランス・バイアス調整用半固定VR2個、電解コンデンサー4個、フイルムコンデンサー2個交換
C25. 修理前 L−AMP基板裏
C26. 修理(半田補正)後 L−AMP基板裏 半田を全部やり直す、銅箔は厚いので熱容量の大きいハンダ鏝使用
C27.完成L−AMP基板裏  洗浄後防湿材を塗る。
C31. 修理前 定電圧電源基盤
C312. 修理中 定電圧電源基盤電解コンデンサー固定用の接着材、当時は溶媒にトルエンが使用されており、銅を腐食する。
C313. 修理中 定電圧電源基盤電解コンデンサー固定用の接着材、 接着材を取り除いて、防湿材を塗る。
C32. 修理後 定電圧電源基盤 半固定VR2個、電解コンデンサー11個交換
C33. 修理前 定電圧電源基盤裏
C34. 修理(半田補正)後 定電圧電源基盤裏 半田を全部やり直す、銅箔は厚いので熱容量の大きいハンダ鏝使用
C35.完成定電圧電源基盤裏  洗浄後防湿材を塗る。
C41. 修理前 プロテクト基板
C42. 修理後 プロテクト基板 電解コンデンサー8個、フイルムコンデンサー2個交換
C43. 修理前 プロテクト基板裏
C44. 修理(半田補正)後 プロテクト基板裏 全ての半田をやり修す
C45.完成プロテクト基板裏  洗浄後防湿材を塗る。
C51. 修理前 VU−AMP基板
C52. 修理後 VU−AMP基板 半固定VR6個、電解コンデンサー4個交換
C53. 修理前 VU−AMP基板裏
C54. 修理(半田補正)後 VU−AMP基板裏 全ての半田をやり修す
C55.完成VU−AMP基板裏  洗浄後防湿材を塗る。
C61. 修理中 SP接続リレー
C62. 修理後 SP接続リレー、ケースは上のを流用する、ラッピングも半田を染みこませる。
C71. 修理前 SW基板
C72. 修理前 SW基板裏
C73. 修理(半田補正)後 SW基板裏
C74.完成SW基板裏  洗浄後防湿材を塗る。
C75. 修理中 コネクターピンは経年変化で緩んでいるので、カシメル。数が多いいので大変!
C81. 修理前 ブロック電解コンデンサーに増設された、フイルムコンデンサー2組4個。
C82. 修理後 圧着端子も、半田を流し込んで置く、増設フイルムコンデンサーはラグ端子に半田付け。
C91. パネル清掃
C92. VUメータランプ清掃、 左=清掃済み、右=清掃前。
CA. 交換した部品
CB1. 修理前 上から見る
CB2. 修理後 上から見る
CB3. 修理前 下から見る
CB4. 修理後 下から見る
E. 調整・測定
E1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E21. 50Hz入力、R側SP出力電圧20V=50W出力、 0.0061%歪み。
              L側SP出力電圧20V=50W出力、 0.0058%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. 100Hz入力、R側SP出力電圧21V=55W出力、 0.022%歪み。
                L側SP出力電圧21V=55W出力、 0.029%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. 500Hz入力、R側SP出力電圧21V=55W出力、 0.0084%歪み。
                L側SP出力電圧21V=55W出力、 0.0086%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. 1kHz入力、R側SP出力電圧21V=55W出力、 0.011%歪み。
               L側SP出力電圧21V=55W出力、 0.012%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. 5kHz入力、R側SP出力電圧21V=55W出力、 0.024%歪み。
              L側SP出力電圧21V=55W出力、 0.030%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. 10kHz入力、R側SP出力電圧21V=55W出力、 0.022%歪み。
                L側SP出力電圧21V=55W出力、 0.029%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. 50kHz入力、R側SP出力電圧19V=45W出力、 0.020%歪み。
                L側SP出力電圧19V=45W出力、 0.024%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E27. 50kHz入力、R側SP出力電圧16V=32W出力、 0.044%歪み。
                L側SP出力電圧16V=32W出力、 0.093%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E31. その時のVUメーター
E32. 30dBダウン時(0.05W出力)のVUメーター
E33. 冷却フアンは全開
Y. ユーザー宅の設置状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
Y1. 設置状況、 正面から見る。
S.Pioneer M−5a の仕様(マニアル・カタログより)
型式 A級無帰還モノラルパワーアンプ M−5a
実効出力 300W(8Ω、20Hz〜20kHz)
入力感度 アンバランス=1.5V
バランス=1.5V
入力インピーダンス アンバランス=50kΩ
バランス=600Ω
パワー表示 ピークレベルメーター
消費電力(電気用品取締法) 400W
外形寸法 幅438x高さ203x奥行417mm
重量 26.3kg
価格 ¥500,000(1台、1988年発売)
                        m-5a_
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