PRA−2000ZR. 6台目修理記録
平成17年1月13到着  6月12日完成
注意 このAMPはPRE−OUT/REC端子出力にDCが出る事が有ります。
    よって、メインAMPに、DC入力が有る場合、これを使用しないように! HMA−9500やB-2301等
A. 修理前の状況
  • 16年前に新品で購入したDENONのPRA−2000ZRです
    5年ほど前にPHONO入力のMC2系統とMM入力の片CHがだめになりました
    つい一カ月前、内部清掃をしていて、下側基板にある抵抗に触ったところ熱で弱くなっていたとみえて、
    2本リード線の部分からとれてしまいました。
    それ以来、RCHがだめです。


B. 原因・現状
  • 経年変化による劣化を無視して使用した為、出力TR(トランジスター)が死んだ。
    ここまで、気がつかず、使用しない様に!
    今までの修理の2000シリーズ中最悪の状態


C. 修理状況
  • 全電解コンデンサー交換。
    半固定VR交換。
    初段FET(電解トランジスター)交換。
    リード・リレー交換。
    TR(トランジスター)。
    抵抗。
    フイルムコンデンサー。
    OP-AMP交換。
    RCA端子修理。


D. 使用部品
  • オーディオ用電解コンデンサー          104個(ニチコン・ミューズ使用)。
    半固定VR                       4個。
    リード・リレー                      9個。
    FET                           4個。
    TR(トランジスター)                  8個。
    抵抗                           8個。
    フイルムコンデンサー                22個。
    OP-AMP                        4個。



E. 調整・測定

F. 上位測定器による 調整・測定

G. 修理費(改造費)  195,000円
                「オーバーホール修理」
S. DENON PRA−2000ZR の仕様(マニアル・カタログより

A. 修理前の状況
A1. 点検中 上から見る
A2. 点検中 下から見る
A3A. 点検中 EQ-AMPの基板、電解コンデンサーが劣化し、回路が不安定になり、出力TR(トランジスター)が死に、
                       抵抗が焼けて落ちた
A3B. 点検中 EQ-AMPの基板裏
A4A. 点検中 EQ−HEAD-AMP基板、電解コンデンサーの頭が今にも破裂しそう
C. 修理状況 C1A. 修理前 EQ−HEAD-AMP基板 左=MM 中=MC 右=トランス使用MC 上右端がMC−トランス
C1A1. 修理前 EQ−HEAD-AMP基板のMC−トランスのクションの取り付けが雑
C1A2. 修理中 EQ−HEAD-AMP基板の熱で焼けたフイルムコンデンサー、左右のと比較すると良い
              下の数字は測定容量、「680」容量値
C1A3. 修理中 交換に使用するフイルムコンデンサー
              この20個を、2個一組で使用する。「680」容量値
C1B. 修理後 EQ−HEAD-AMP基板
           電解コンデンサ−28個、リレー3個、選別フイルムコンデンサー10個交換
C1C. 修理前 EQ−HEAD-AMP基板のRCA端子
C1D. 修理後 EQ−HEAD-AMP基板のRCA端子 半田吸い取り線で補強+さらにホットボンドで補強
C1E. 修理前 EQ−HEAD-AMP基板裏
C1E1. 修理中 EQ−HEAD-AMP基板裏  ハンダ不良ヶ所
C1E2. 修理中 EQ−HEAD-AMP基板裏  ハンダ不良ヶ所
C1E3. 修理中 EQ−HEAD-AMP基板裏 ハンダ不良ヶ所 折角のアースラインも効き目が無い
C1E4. 修理中 EQ−HEAD-AMP基板裏 技術の進歩でコンデンサーは端子のピッチが異なるので、穴開けが必要
C1E5. 修理中 EQ−HEAD-AMP基板裏 技術の進歩でコンデンサーは端子のピッチが異なるので、穴開けが必要
C1F. 修理(半田補正)後 EQ−HEAD-AMP基板裏  全ての半田をやり修す
C1G. 完成EQ−HEAD-AMP基板裏 洗浄後
C2A. 修理前 EQ−AMP
C2B. 修理後 EQ−AMP基板 電解コンデンサ−18個、リードリレー4個、半固定VR2個、TR(トランジスター)8個、
                       抵抗8個、OP-AMP2個交換
C2C. 修理前 EQ−AMP基板のRCA端子
C2D. 修理中 EQ−AMP基板のRCA端子 半田吸い取り線で補強する
C2E. 修理後 EQ−AMP基板のRCA端子 さらにホットボンドで補強
C2F. 修理前 EQ−AMP基板裏
C2F−1. 修理前 EQ−AMP基板裏 ハンダ不良ヶ所、その1
C2F−2. 修理前 EQ−AMP基板裏 ハンダ不良ヶ所、その2
C2F−3. 修理前 EQ−AMP基板裏 ハンダ不良ヶ所、その3
C2F−4. 修理中 EQ−AMP基板裏 銅箔修理 メッキ線で補強
C2F−5. 修理中 EQ−AMP基板裏 銅箔修理 ハンダを盛る
C2F−6. 修理中 EQ−AMP基板裏  技術の進歩でコンデンサーは端子のピッチが異なるので、穴開けが必要
C2F−7. 修理前 EQ−AMP基板裏 曲げる方向が悪く隣の銅箔に?  
C2F−8. 修理前 EQ−AMP基板裏 曲げる方向が悪く隣の銅箔に?
C2G. 修理(半田補正)後 EQ−AMP基板裏  全ての半田をやり修す
C2H. 完成EQ-AMP基板裏 洗浄後
C3A. 修理前 電源・コントロール基板
C3B. 修理後 電源・コントロール基板  電解コンデンサー23個交換
C3C. 修理前 電源・コントロール基板裏
C3D. 修理(半田補正)後 電源・コントロール基板裏  全ての半田をやり修す
C3E. 完成電源・コントロール基板裏 洗浄後
C4A. 修理前 電源・コントロール  リレー基板
C4B. 修理後 電源・コントロール  リレー基板 電解コンデンサー1個、リードリレー2個交換
C4C. 修理前 電源・コントロール基板 リレー基板裏
C4D. 修理(半田補正)後 電源・コントロール基板リレー基板裏
C4E. 完成電源・コントロール基板リレー基板裏 洗浄後
C5A. 清掃前 主VRの抵抗体摺動部
C5B. 清掃後 終VRの抵抗体摺動部
C6A. 修理前 電源基板
C6B. 修理後 電源基板 電解コンデンサー10個交換、フイルムコンデンサー2個追加
C6C. 修理前 電源基板裏
C6C1. 修理中 電源基板裏 技術の進歩でコンデンサーは端子のピッチが異なるので、穴開けが必要
C6D. 修理(半田補正)後 電源基板裏  全ての半田をやり修す
C6E. 完成電源基板裏 洗浄後
C7A. 修理前 バッファーAMP・SWコントロール基板
C7B. 修理後 バッファーAMP・SWコントロール基板 電解コンデンサ−20個、選別フイルムコンデンサー10個、
                                    FET(電解トランジスター)4個、半固定VR2個交換
C7C. 修理前 バッファーAMP・SWコントロール基板裏 
C7C1. 修理中 バッファーAMP・SWコントロール基板裏
                                    技術の進歩でコンデンサーは端子のピッチが異なるので、穴開けが必要
C7D. 修理(半田補正)後 バッファーAMP・SWコントロール基板裏
C7E. 完成バッファーAMP・SWコントロール基板裏 洗浄後
C8A. 修理前 バランスVR+プリセットセレクター基板
C8B. 修理前 バランスVR+プリセットセレクター基板裏
C8C. 修理(半田補正)後 バランスVR+プリセットセレクター基板裏  全ての半田をやり修す
C8D. 完成バランスVR+プリセットセレクター基板裏 洗浄後
C9A. 修理前 NFB−AMP基板
C9C. 修理後 NFB−AMP基板 電解コンデンサ−4個、OP-AMP交換
C9B. 修理前  NFB−AMP基板裏
C9D. 修理(半田補正)後  NFB−AMP基板裏
C9E. 完成NFB−AMP基板裏 洗浄後
CAB.バランスVR 清掃前
CAC.バランスVR 清掃後
CBA. 修理前 パネルLED表示基板
CBB. 修理(半田補正)後 パネルLED表示基板裏
CBC. 完成パネルLED表示基板裏 洗浄後
CCA. 修理前 上から
CCB. 修理後 上から
CCC. 修理前 下から
CCD. 修理後 下から
C−D. 交換部品 
E. 調整・測定
E1. 出力・歪み率測定
    <見方>
     下左オーデオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出す(歪み率=約0.003%)
     上左=歪み率計=左メータ=L出力、右メータ=R出力(最大0.1%レンジ)
     上中=出力電圧測定器、赤針=R出力、黒針=L出力(最大3Vレンジ)
     上右=出力波形オシロ 上=R出力、下=L出力(出力電圧測定器の出力)
     下中=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル) 下右=周波数計
E1A. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% AUX入力 1000HZ
E1B. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% AUX入力 400HZ
E2A. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% MC(トランス)入力 1000HZ
E2B. 出力電圧1V 歪み率=0.02% 測定レンジ=0.1% MC(トランス)入力 400HZ
E3A. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% MC入力 1000HZ
E3B. 出力電圧1V 歪み率=0.02% 測定レンジ=0.1% MC入力 400HZ
E4A. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% MM入力 1000HZ 
E4B. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% MM入力 400HZ
F. 上位測定器による 調整・測定
F1. 下のオーディオアナライザーVP−7732Aで自動測定
F1A. 入出力特性測定(AUX入力)
      AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F1B. 入出力特性測定(AUX入力) BASS & TREBLE 最大
      AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F1C. 入出力特性測定(AUX入力) BASS & TREBLE 最小
      AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F1D. 歪み率特性測定(AUX入力)
     AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax  左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F2A. 入出力特性測定(MM入力)=PHONO−3
      MM入力 入力電圧=1mV一定入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F3A. 入出力特性測定(MC入力)=PHONO−2
     MC入力端子へ0.11mV入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F4A. 入出力特性測定(MC TR入力)=PHONO−1
     MC入力端子へ0.11mV入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
     高域100kHZから左右に差が出ているのは、入力トランスの特性でしょ
E5A. 引き続き24時間エージング
E5B. 下蓋の通気口、放熱には十分注意する事
S. DENON PRA−2000ZR の仕様(マニアル・カタログより)
型式 ステレオプリアンプ=PRA−2000ZR
イコライザーアンプ部(PHONO IN〜REC OUT)
入力感度/インピーダンス PHONO-1 MC:0.1mV/40Ω
PHONO-2 MC:0.12mV/100Ω
PHONO-3 MM:2.5mV/47kΩ
最大許容入力 PHONO-1 MC:20mV/1kHz
PHONO-2 MC:24mV /1kHz
PHONO-3 MM:500mV/1kHz
最大出力/定格出力 30V/150mV
全高調波ひずみ率 0.001%以下 1kHz 20V出力時(PHONO-1)...注=REC OUTが10Vにはなりません!
0.0015%以下 20Hz〜20kHz 3V出力時(PHONO-2&3)...注=REC OUTが3Vにはなりません!
RIAA偏差 PHONO-1 MC=20Hz〜100kHz ±0.2dB
PHONO-2 MC=20Hz〜100kHz ±0.2dB
PHONO-3 MM=10Hz〜100kHz ±0.2dB
SN比 PHONO-1 MC=80dB(入力0.25mV時、Aカーブ・ウェイティング)
PHONO-2 MC=75dB(入力0.25mV時、Aカーブ・ウェイティング)
PHONO-3 MM=90dB(Aカーブ・ウェイティング)
セパレーション 20Hz, 1kHz, 80dB以上. 20kHz, 70dB以上
ハイレベルアンプ部(AUX IN〜PRE OUT)
入力感度/インピーダンス TUNER、CD,DAD/AUX、TAPE(PB-1&2)=150mV/47kΩ
最大出力/定格出力 12V/1.0V
全高調波ひずみ率 0.0015%以下 20Hz〜20kHz、4V出力時
周波数特性 1Hz〜300kHz +0/-3dB
10Hz〜100kHz +0/-0.3dB
SN比 105dB(Aカーブ・ウェイティング)
セパレーション 20Hz:100dB、1kHz:75dB、20kHz:65dB
ゲイン 16.5dB
ミューティング -20dB(LED点灯指示)
プリアウトオフ -∞dB(LED点滅指示)
フィルター HIGH:7kHz、6dB/oct LOW(サブソニック):16Hz、6dB/oct
トーンコントロ−ル TREBLE:±8dB/10kHz BASS:±8dB/100Hz
消費電力 63W(電気用品取締法による)
外形寸法 W462×H145×D385mm(つまみ類、足の高さ含む)/10.6kg
重量 10.6kg
付属品 低容量接続コード1本、保証書
価格 250,000円、1984年2月
                       pra20062n
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