Altec 256d(#147)修理記録
同時修理Altec 256d2台目        平成29年10月14日持込   11月10日完成
A. 修理前の状況
  • AMPを接続すると家庭のブレーカーが飛ぶ。
  • 左AMPの真空管1本のメーターチェックができない。
  • トランスがうなる。
  • オーバホール修理依頼でしたが、転売の意思があるので、見積・点検+バラック修理に変更。

B. 原因
  • V3の測定不可..修理済み。
    各部経年劣化。


O. 出力トランス点検
  • 現在オークションでは直流抵抗を測定して、良否を表示しているが、完璧ではありません。
    正確には、交流電圧を入力し、各巻き線の出力電圧を点検する。

P. 電源トランス点検

T. バラック修理後点検測定

F. 見積・点検、バラック修理費  25,000円
                       特別にHP製作。

S. Altec 256d の仕様(マニアルより)

A. 修理前の状況。画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る。
A12. 点検中 パネルを取り、前から見る。
A13. 点検中 メーターパネルを取り、前から見る。
A14. 点検中 シャシ内を見る。
            純正のカップリングオイル(?)コンデンサーからフイルムコンデンサーに交換。
A15. 点検中 シャシ内をる。
      バイアス電源の純正のマロイ電解コンデンサーからニチコンの電解コンデンサーに交換。
A16. 点検中 シャシ内をる。
           高圧回路のオイルコンデンサーにニチコン電解コンデンサーが並列挿入。
A17. 点検中 シャシ内をる。
         高圧純正のマロイ電解コンデンサーからニチコン電解コンデンサーに交換。
A21. 点検中 後から見る。
A22. 点検中 後から見る。 飾りのバイアス電源の純正のマロイ電解コンデンサー。
A23. 点検中  真空管を抜き、後から見る。
A24. 点検中 真空管を抜き、後から見る。真空管ソケット比較。テフロン絶縁製やタイト製と交換可能。
A31. 点検中 上右から見る
A32. 点検中 上から見る
A33. 点検中 上左から見る。
A41. 点検中 下右から見る。
A42. 点検中 右から見る。電源ケーブル。
A43. 点検中 下から見る
A44. 点検中 下左から見る
A45. 点検中 左から見る。 入出力コード。
A51. 点検中 前回の修理での半田付け。
A52. 点検中 前回の修理での半田球、半田屑。
A61. 点検中 出力真空管 UY−807。
A62. 点検中 左=初段増幅管6SJ7、 ドライバー真空管=6SN7、プロテクト動作真空管=6AL5。
A63. 点検中 整流管 5R4−GY。ユーザーが持ち込み時センターピン折る。
A64. 点検中 修理後整流管 5R4−GY。
A65. 点検中 定電圧放電管0D3(VR150GT)。
O. 出力トランス点検。画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
       1次インピーダンス=4kΩ(P1−B1間+B2−P2間)。
       2次インピーダンス=16Ω。
       インピーダンス比=4kΩ/16Ω=250、 巻き線比=15.8。
01. 2次16Ω端子にAC8V/1kHzを入力すると、
       1次巻線P1−B1間電圧=P2−B2間電圧=126.5V/2=63.2V。
       P1−B1間=62.9V、P2−B2間電圧=63.0V
02. 2次16Ω端子にAC5V/1kHzを入力すると、
       1次巻線P1−B1間電圧=P2−B2間電圧=79V/2=39.5V。
       P1−B1間=39.28V、P2−B2間電圧=39.52V
03. 2次16Ω端子にAC2V/1kHzを入力すると、
       1次巻線P1−B1間電圧=P2−B2間電圧=31.6V/2=15.8V。
       P1−B1間=16.17V、P2−B2間電圧=16.25V
P. 電源トランス点検。画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
       可変周波数・電圧電源を使用して、無負荷損を計測する。
       真空管は全て抜いたので、トランスの負荷は無。
       左マルチメーター=電源電圧、右マルチメーター=ヒーター電圧。
P1. 60Hz/AC100を入力、入力電流=0.6A、無負荷損電力=60W。出力ヒーター電圧=6.19V。
P2. 60Hz/AC105を入力、入力電流=0.8A、無負荷損電力=84W。出力ヒーター電圧=6.49V。
P3. 55Hz/AC100を入力、入力電流=1.1A、無負荷損電力=110W。出力ヒーター電圧=6.18V。
P4. 50Hz/AC93.6を入力、入力電流=1.35A、無負荷損電力=126.4W。出力ヒーター電圧=5.79V。
P5. トランス頭カバーを外して見る。 左電源トランスはEI型、 右出力トランスはカットコア型。
             止めビスも新しいので、焼損して巻き替えしたかも??
T. バラック修理後点検測定。画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
T0. 出力・歪み率測定・調整、 100Vで測定。
    「見方」。
   中 SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
        表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
T1. 1kHz入力、SP出力電圧21.20V=56.18W出力 3.35%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
T2. AC100v安定化電源で無信号時で2.6Aなので、260W消費する。
       この時真空管ヒーター電圧は6.05V。
       6.3Vの+−10%は「5.67〜6.93V」なので範囲内。
T3. V3の真空管が測定(点検)出来ない。
E4. 完成  24時間エージング。 右は HMA−9500mkU. 63台目
S. Altec 256d の仕様(マニアルより)
型式 管球式モノラルパワーアンプ 256d
定格出力 65W
出力帯域幅(両ch駆動) Hz〜kHz
出力インピーダンス 4,8,16Ω
OUTPUT TRANS TM225
INPUT TRANS G322Q
チョークインプット。 TL521
使用真空管 807×4本、6SN7、6SJ7、5R4G×2本、VR150×4本
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 W
外形寸法 幅482×高さ360×奥行245mm
重量 32kg
価格 (1950年頃)
                      256d-123
ここに掲載された写真は、修理依頼者の機器を撮影した者です、その肖像権・版権・著作権等は、放棄しておりません。
写真・記事を無断で商用利用・転載等することを、禁じます。
 Copyright(C) 2021 Amp Repair Studio All right reserved.