Sansui AU−α907 NRA 修理記録
2021/11/24到着  完成
注意 このAMPはRL−SPのアース側にもAMPが入っています
    よって、AMPのシャーシにSPの線(アース側)を接続してはいけません、共通にしてもいけません、終段TRが死にます
A. 修理前の状況
  • 下記、修理依頼をしたいと思います。
    • サンスイAU-α907NRA(購入1998年5月)
    • 症状 使用中、30分〜2時間後にRチャンネルからプチプチと音がし、その後音が出なくなる。
      翌日使用しても同様で、この状態が1ヶ月ほど続いています。
      ホームページにあるとおり、少なくとも5年以上使用できる修理を目標にお願いします。

B. 原因
  • 各部経年劣化。
    オーバーホール修理依頼。

C. 修理状況

D. 使用部品
  • バランス/バイアス半固定VR 13mmΦ高級品       10個。
    SP接続リレ                               2個。
    電解コンデンサー(ミューズ使用)                 58個。
    フイルムコンデンサー                         8個。
    抵抗                                   2個。
    3Pインレットに                           1個、FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ
    テフロン絶縁RCA端子                     12組24個。



E. 調整・測定

F. 修理費  0,000円    オーバーホール修理

Y. ユーザー宅の設置状況

S. Sansui AU−α907 NRA の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A15. 点検中 上から見る
A16. 点検中 上下蓋を取り、上から見る
A17. 点検中 ブロック電解コンデンサーの頭のビニールむけは無。
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A25. 点検中 下から見る
A26. 点検中 上下蓋を取り、下から見る
A41. 点検中 電源コード取り付け。          
A42. 点検中 電源コード取り、3Pインレットに交換。使用する3Pインレットは FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ。
A43. 点検中 電源コード取り、3Pインレットに交換。この位置にも取り付け可能。
           使用する3Pインレットは FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ。
A51. 点検中 SP接続端子。取り付け穴が大きく、後ろに基板ある。
A52. 点検中 SP接続端子。取り付け穴が大きく、後ろに基板ある。WBT製品に交換可能、今回は見送り。
           WBT−0705Ag WBT−0705Cu以外交換不可。下記は1組4個のみ使用。
A61. 点検中 入出力RCA端子。
A62. 点検中 入出力RCA端子。 テフロン絶縁製に交換。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C1. 後パネルを外して倒し、修理中
C11. 修理前 Protector(SP接続リレー)基板
C12. 修理中 Protector(SP接続リレー)基板。 SP接続端子を取る。
C13. 修理後 Protector(SP接続リレー)基板。 接続リレー2個、電解コンデンサー12個交換
C14. 修理前 Protector(SP接続リレー)基板裏
C15. 修理(半田補正)後 Protector(SP接続リレー)基板裏、 全半田やり直し。
C16. 完成Protector(SP接続リレー)基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C21. 修理前 R側終段AMPブロック
C22. 修理後 R側終段AMPブロック
C31. 修理前 R側ドライブ基板
C32. 修理後 R側ドライブ基板。 電解コンデンサー1個交換。
C33. 修理前 R側ドライブ基板裏
C34. 修理(半田補正)後 R側ドライブ基板裏。 全半田やり直し。
C342. 修理中 R側ドライブ基板裏。 半田不良ケ所。
C342. 修理(半田補正)後 R側ドライブ基板裏。
C35. 完成R側ドライブ基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C41. 修理前 R側AMP基板
C412. 修理前 R側AMP基板。電解コンデンサー固定用の接着材、当時は溶媒にトルエンが使用されており、銅を腐食する。
C413. 修理後 R側AMP基板。 電解コンデンサー固定用の接着材を取り除いて、防湿材を塗る。
C414. 修理前 R側AMP基板。 電解コンデンサー固定用の接着材2、当時は溶媒にトルエンが使用されており、銅を腐食する。
C415. 修理後 R側AMP基板。 電解コンデンサー固定用の接着材2を取り除いて、防湿材を塗る。
C42. 修理後 R側AMP基板 半固定VR4個、電解コンデンサー10個交換、フイルムコンデンサー2個追加。
C43. 修理前 R側AMP基板裏
C44. 修理(半田補正)後 R側AMP基板裏、 全半田やり直し。
C45. 完成R側AMP基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C51. 修理前 L側終段AMPブロック
C52. 修理後 L側終段AMPブロック
C61. 修理前 L側ドライブ基板
C62. 修理後 L側ドライブ基板。 電解コンデンサー1個交換。
C63. 修理前 L側ドライブ基板裏
C64. 修理(半田補正)後 L側ドライブ基板裏。 全半田やり直し。
C65. 完成L側ドライブ基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C71. 修理前 L側AMP基板
C712. 修理前 L側AMP基板。電解コンデンサー固定用の接着材、当時は溶媒にトルエンが使用されており、銅を腐食する。
C713. 修理後 L側AMP基板。 電解コンデンサー固定用の接着材を取り除いて、防湿材を塗る。
C714. 修理前 L側AMP基板。 電解コンデンサー固定用の接着材2、当時は溶媒にトルエンが使用されており、銅を腐食する。
C715. 修理後 L側AMP基板。 電解コンデンサー固定用の接着材2を取り除いて、防湿材を塗る。
C72. 修理後 L側AMP基板 半固定VR4個、電解コンデンサー10個交換、フイルムコンデンサー2個追加。
C73. 修理前 L側AMP基板裏
C74. 修理(半田補正)後 L側AMP基板裏、 全半田やり直し。
C75. 完成L側AMP基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C8. 前パネルを外し、前シャシーを倒して修理中
C81. 修理前 コントロール基板
C82. 修理後 コントロール基板 半固定VR2個、電解コンデンサー個4交換、フイルムコンデンサー2個追加。
C83. 修理前 コントロール基板裏
C84. 修理(半田補正)後、全半田やり直し。 コントロール基板裏。
C85. 完成コントロール基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C91. 修理中 メインVR基板
C92. 修理前 メインVR基板裏
C93. 修理(半田補正)後 メインVR基板裏、全半田やり直し。
C94. 完成メインVR基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
CA1. 修理中 SubSonicFilterSW、ProcessorSW基板
CA2. 修理前 SubSonicFilterSW、ProcessorSW基板裏
CA3. 修理(半田補正)後 SubSonicFilterSW、ProcessorSW基板裏、全半田やり直し。
CA4. 完成SubSonicFilterSW、ProcessorSW基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
CB1. 修理中 PowerAmpDirectSW、ToneControlSW基板
CB2. 修理前 PowerAmpDirectSW、ToneControlSW基板裏
CB3. 修理(半田補正)後 PowerAmpDirectSW、ToneControlSW基板裏、全半田やり直し。
CB4. 完成PowerAmpDirectSW、ToneControlSW基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
CC1. 修理中 LED表示基板。
CC2. 修理前 LED表示基板裏
CC3. 修理(半田補正)後 LED表示基板裏、全半田やり直し。
CC4. 完成LED表示基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
CD1. 修理中 LED表示基板2
CD2. 修理前 LED表示基板2裏
CD3. 修理(半田補正)後 LED表示基板2裏  全半田やり直し
CD4. 完成LED表示基板2裏、 洗浄後防湿材を塗る。
CE1. 修理中 Head Phone Jack基板
CE2. 修理中 Head Phone Jack基板裏
CE3. 修理(半田補正)後 Head Phone Jack基板裏、全半田やり直し。
CE4. 完成Head Phone Jack基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
CF1. 修理前 EQ基板
CF2. 修理後 EQ基板 電解コンデンサー12個交換
CF3. 修理前 EQ基板裏
CF4. 修理(半田補正)後 EQ基板裏、 全半田やり直し。セラミックコンデンサー2個追加。
CF5. 完成EQ基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
CG1. 修理中 入出力RCA端子基板
CG2. 修理前  入出力RCA基板裏
CG3. 修理(半田補正)後  入出力RCA基板裏、 全半田やり直し。
CG4. 完成 入出力RCA基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
CG5. 修理前  入出力RCA端子郡。
CG6. 修理(交換)後  入出力RCA端子郡。
CH1. 修理前 整流・定電圧基板
CH2. 修理後 整流・定電圧基板 電解コンデンサー8個交換
CH3. 修理前 整流・定電圧基板裏
CH32. 修理中 整流・定電圧基板裏。 半田不良ケ所。
CH4. 修理(半田補正)後 定電圧基板裏。 全半田やり直し。
CH5. 完成整流・定電圧基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
CI1. 修理前 電源ブロック電解コンデンサー下。
CI2. 修理後 電源ブロック電解コンデンサー下。 フイルムコンデンサー2個追加。
CJ1. 修理中、 3Pインレット取り付、使用する3Pインレットは FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ。
CJ2. 修理中、 3Pインレット取り付、加工中
CJ3. 修理中、 3Pインレット取り付、取り付け穴完成
CJ4. 修理後、 3Pインレット取り付完成
CJ5. 修理後、 電源コード穴を塞ぎアースハ、RCA端子を取り付け完成。
CK. パネル清掃
CL1. 交換部品
CL2. 交換部品2
CM1. 修理前 上から見る
CM2. 修理後 上から見る
CM3. 修理前 下から見る
CM4. 修理後 下から見る
E. 測定・調整。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E11. CD_50Hz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.00511%歪み。
                L側SP出力電圧36V=162W出力、 0.00830%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E12. CD_100Hz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01001%歪み。
                 L側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01070%歪み。
                「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E13. CD_500Hz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01148%歪み。
                 L側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01145%歪み。
                「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E14. CD_1kHz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01241%歪み。
                L側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01241%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E15. CD_5kHz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01280%歪み。
                L側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01300%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E16. CD_10kHz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01213%歪み。
                 L側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01316%歪み。
                「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E17. CD_20kHz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.00906%歪み。
                 L側SP出力電圧36V=162W出力、 0.02082%歪み。
                「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E21. MM_50Hz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01748%歪み。
                L側SP出力電圧36V=162W出力、 0.0197%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. MM_100Hz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.0265%歪み。
                 L側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01338%歪み。
                「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. MM_500Hz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01310%歪み。
                 L側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01528%歪み。
                「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. MM_1kHz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01031%歪み。
                L側SP出力電圧36V=162W出力、 0.0199%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. MM_5kHz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01634%歪み。
                L側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01715%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E26. MM_10kHz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01538%歪み。
                 L側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01639%歪み。
                「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. MM_20kHz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01313%歪み。
                 L側SP出力電圧36V=162W出力、 0.01384%歪み。
                「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E3. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
E4. 完成  24時間エージング、 右はAU−α607MOS Premium
Y. ユーザー宅の設置状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
Y1. 設置状況、 正面から見る。
S. Sansui AU−α907 NRA の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 インテグレーテッドアンプ  AUα907 NRA
パワーアンプ部
実効出力(10Hz〜20kHz、両ch同時動作) 190W+190W(6Ω)、 160W+160W(8Ω)
全高調波歪率(実効出力時) 0.003%以下(8Ω)
混変調歪率 0.003%以下(8Ω)
ダンピングファクター 150(8Ω)
周波数特性(1W) DC〜300kHz+0 -3dB
入力感度/インピーダンス 1V/10kΩ(1kHz)
SN比(Aネットワーク) 120dB以上
ダイナミックパワー 580W(2Ω)、 390W(4Ω)、 310W(6Ω)
TIM歪(SAWTOOTH) 測定限界値以下
スルーレイト 200V/μsec
ライズタイム 0.5μsec
プリアンプ部
入力感度/インピーダンス(1kHz) Phono MM:2.5mV/47kΩ、 Phono MC:300μV/100Ω
CD、Tuner、Line、MD/Tape1、Tape2:150mV/20kΩ
Phono最大許容入力 MM(THD 0.01%):210mV、 MC(THD 0.1%):21mV
周波数特性(1W) Phono MM:20Hz〜20kHz±0.2dB
CD、Tuner、Line、MD/Tape-1、Tape-2:DC〜300kHz+0 -3dB
SN比(Aネットワーク) Phono MM:90dB以上、 Phono MC:75dB以上
CD、TUner、Line、MD/Tape-1、Tape2:110dB以上
トーンコントロール Bass最大変化量:±6dB(50Hz)、 Treble最大変化量:±6dB(15kHz)
サブソニックフィルター 16Hz(-3dB)、6dB/oct
ラウドネス +4dB(50Hz)、 +3dB(10kHz)
総合
定格消費電力 400W
外形寸法 幅462x高さ165x奥行448mm
重量 33.0kg
価格 ¥300,000(1998年発売)
                      a607nra-3w
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