Sansui AU−D907X Decade. 6台目修理記録
平成16年8月5日持込  8月13日完成
注意 このAMPはRL−SPのアース側にもAMPが入っています
    よって、AMPのシャーシにSPの線(アース側)を接続してはいけません、共通にしてもいけません、終段TRが死にます
  • A. 修理前の状況

  • B. 原因
      経年変化でバイアス・バランスがかなりズレている

  • C. 修理状況
     SP接続リレー交換
     メインAMPのバランス/バイアス半固定VR交換
     メインAMPの初段FET(電界効果トランジスター)交換
     コントロールAMPの初段FET(電界効果トランジスター)交換
     取り外し、各基板の半田不良を修理します、所謂、半田補正作業。
     チューナップの為、電解コンデンサーをオーディオコンデンサーに交換
     フイルムコンデンサーをメタライズドフイルムコンデンサーに交換

  • D. 使用部品
     バランス/バイアス半固定VR 13mmΦ高級品     12個
     メインAMPの初段FET(電界効果トランジスター)                      2個
     フラット/コントロールAMPの初段FET(電界効果トランジスター)            2 個
     SP接続リレ                              2個
     電解コンデンサー(ミューズ使用)                91個
     メタライズドフイルムコンデンサー                 4個

  • E. 調整・測定

  • F. 修理費  85,000円    オーバーホール修理。

  • S. Sansui AU−D907X Decade の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
A−1A. 清掃前 底板
A−1B. 清掃前 底板
A−2A. 清掃前 L側ドライブ基板
A−2B. 清掃後 L側ドライブ基板
A−3. 点検中 上から見る
A−4. 点検中 下から見る
C. 修理状況
C−1. 後パネルを外し、SP接続リレー基板修理中
C−1A. 修理前 SP接続リレー基板
C−1B. 修理後 SP接続リレー基板 SP接続リレー2個、電解コンデンサー12個交換
C−1B−1. 修理中 SP接続リレー比較 左=付いていた接点容量7A=8Ω出力だと392W定格
                           右=交換する接点容量10A=8Ω出力だと800W定格
C−1C. 修理前 SP接続リレー基板裏
C−1D. 修理(半田補正)後 SP接続リレー基板裏 全半田やり直し
C−1E. 完成SP接続リレー基板裏、 洗浄後、コート液を塗布。
C−2A. 修理前 L初段ドライブAMP基板
C−2A−1. 修理前 R初段ドライブAMP基板
C−2B. 修理後 L初段ドライブAMP基板 初段FET(電界効果トランジスター)1個、半固定VR2個、電解コンデンサー6個交換
C−2B−1. 修理後 R初段ドライブAMP基板 初段FET(電界効果トランジスター)1個、半固定VR2個、電解コンデンサー6個交換
C−2C. 修理前 L初段ドライブAMP基板裏
C−2C−1. 修理前 R初段ドライブAMP基板裏
C−2D. 修理(半田補正)後 L初段ドライブAMP基板裏  全半田やり直し
C−2D−1. 修理(半田補正)後 R初段ドライブAMP基板裏  全半田やり直し
C−2E. 完成L初段ドライブAMP基板裏、 洗浄後、コート液を塗布。
C−2E−1. 完成R初段ドライブAMP基板裏、 洗浄後、コート液を塗布。
C−3A. 修理前 LRプロテクト基板
C−3B. 修理後 LRプロテクト基板 電解コンデンサー4個交換
C−3C. 修理前 LRプロテクト基板裏
C−3D. 修理(半田補正)後 LRプロテクト基板裏  全半田やり直し
C−3E. 完成LRプロテクト基板裏、 洗浄後、コート液を塗布。
C−4A. 修理前 メイン・ドライブAMP基板
C−4B. 修理後 メイン・ドライブAMP基板 半固定VR4個、電解コンデンサー10個交換
C−4C. 修理前 メイン・ドライブAMP基板裏
C−4D. 修理(半田補正)後 メイン・ドライブAMP基板裏 差し込み基板は未接続
C−4E. 完成メイン・ドライブAMP基板裏、 洗浄後、コート液を塗布。
C−5. 前パネルを外しコントロール基板等修理中
C−5A. 修理前 定電圧基板 狭い場所に納めるため、コンデンサーをパラにしていた
                    下右の4個は使用していない
C−5A−1. 修理中 定電圧基板 接着剤の為、腐食している
C−5A−2. 修理中 定電圧基板 接着剤の為、腐食している
C−5B. 修理後 定電圧基板 電解コンデンサー18個交換 コンデンサー容量は増量してある
C−5C. 修理前 定電圧基板裏
C−5D. 修理(半田補正)後 定電圧基板裏
C−5E. 完成定電圧基板裏、 洗浄後、コート液を塗布。
C−6A. 修理前 コントロール基板
C−6B. 修理後 コントロール基板 電解コンデンサー14個交換(BP多用の為減少)
C−6C. 修理前 コントロール基板裏
C−6C−1. 修理中 製作仕様書が悪く、ジャンパー線が基板の他のラインの上にある、絶縁は塗料のみ
              制作者は何も考えず、内側に曲げるだけ
C−6D. 修理(半田補正)後 コントロール基板裏
C−6E. 完成コントロール基板裏、 洗浄後、コート液を塗布。
C−6F. 修理前 表示基板裏
C−6G. 修理(半田補正)後 表示基板裏
C−6H. 完成表示基板裏、 洗浄後、コート液を塗布。
C−7A. 修理前 EQ基板
C−7B. 修理後 EQ基板 初段FET(電界効果トランジスター)2個、半固定VR4個、電解コンデンサー20個(BPに交換したので2個減)交換
C−7C. 修理前 EQ基板裏
C−7D. 修理(半田補正)後 EQ基板裏  全半田やり直し+フラックス取り
C−7E. 完成EQ基板裏、 洗浄後、コート液を塗布。
C−8A. 修理中 SW基板 左の円筒はMCトランス
C−8B. 修理前 SW基板裏
C−8C. 修理(半田補正)後 SW基板裏  全半田やり直し+フラックス取り
C−8D. 完成SW基板裏、 洗浄後、コート液を塗布。
C−9A. 修理中 SW基板2
C−9B. 修理前 SW基板2裏
C−9C. 修理(半田補正)後 SW基板2裏  全半田やり直し+フラックス取り
C−9D. 完成SW基板2裏、 洗浄後、コート液を塗布。
C−AA.パネルの修理中 固定する当て物の接着離れ
C−AB.パネルの修理中 固定する当て物の接着離れ
C−AC. パネルの修理中 他の所も念のため、接着する
C−B. パネル清掃
C−C. 交換部品
C−DA. 修理前 上から見る
C−DB. 修理後 上から見る
C−DC. 修理前 下から見る
C−DD. 修理後 下から見る
E. 調整・測定
E−1. 調整後の出力/歪み率測定
    <見方>
     上左オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出す(歪み率=約0.005%)
     下中=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル) 下右=周波数計
     上左=SP出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
     上中=SP出力電圧測定器、赤針=R出力、黒針=L出力
     上右=SP出力波形オシロ 上=R出力、下=L出力(出力電圧測定器の出力)
E−2A. R出力39V=190W 歪み率=0.02% 1000HZ AUX入力
E−2B. R出力39V=190W 歪み率=0.02% 400HZ AUX入力
E−2C. L出力39V=190W 歪み率=0.03% 1000HZ AUX入力
E−2D. L出力39V=190W 歪み率=0.02% 400HZ AUX入力
E−3A. R出力39V=190W 歪み率=0.02% 1000HZ MM入力
E−3B. R出力39V=190W 歪み率=0.02% 400HZ MM入力
E−3C. L出力39V=190W 歪み率=0.03% 1000HZ MM入力
E−3D. L出力39V=190W 歪み率=0.02% 400HZ MM入力
E−4A. R出力39V=190W 歪み率=0.02% 1000HZ MC入力
E−4B. R出力39V=190W 歪み率=0.03% 400HZ MC入力
E−4C. L出力39V=190W 歪み率=0.03% 1000HZ MC入力
E−4D. L出力39V=190W 歪み率=0.03% 400HZ MC入力
E−6.    24時間エージング
S. Sansui AU−D907X Decade の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 インテグレーテッドDCアンプ AU-D907X (Decade)
パワーアンプ部 Xバランス・アンプ(Twin Diamond Balanced Drive Amp)方式
実効出力(両ch駆動) 180W+180W(6Ω、10Hz〜20kHz)
160W+160W(8Ω、10Hz〜20kHz)
250W+250W(4Ω、1kHz)
210W+210W(6Ω、1kHz)
180W+180W(8Ω、1kHz)
全高調波歪率 0.003%(8Ω、10Hz〜20kHz、実効出力時)
0.005%(6Ω、10Hz〜20kHz、1/2実効出力時)
混変調歪率(60Hz=7kHz=4=1) 0.003%(8Ω、実効出力時)
出力帯域幅(IHF、両ch動作、THD0.03%) 5Hz〜80kHz
ダンピングファクター(新IHF、20Hz〜20kHz) 100(6Ω)
周波数特性(1W) DC〜300kHz +0 -3dB
エンベロープ歪 測定限界以下
TIM歪(Sawtooth法) 測定限界以下
スルーレイト ±300V/μsec(6Ω)
ライズタイム 0.5μsec
イコライザーアンプ部(Hi-Precisionイコライザー)
入力感度/入力インピーダンス(1kHz) Phono MM=2.5mV/47kΩ
Phono High MC=2.5mV/100Ω
Phono MC Low=100μV/3.2Ω(MCトランス採用)
Phono MC High=300μV/40Ω(MCトランス採用)
CD、Tuner、Tape1、2=150mV/47kΩ
Phono最大許容入力(1kHz、THD 0.01%) MM=300mV
High MC=300mV
MC High=35mV(トランス方式)
出力レベル/インピーダンス Tape rec=150mV/600Ω
RIAA偏差(MM、Rec out) 20Hz〜300kHz ±0.2dB
SN比(Aネットワーク、ショートサーキット) Phono MM=90dB
Phono MC=80dB以上(100μV)
CD、Tuner、Tape=110dB
トーンコントロール Bass最大変化量=±10dB(20Hz)
Treble最大変化量=±10dB(20kHz)
トーンセレクター Bass=100Hz、200Hz
Treble=4kHz、8kHz
サブソニックフィルター 16Hz(-3dB、6dB/oct)
オーディオミューティング -20dB
総合
定格消費電力(電気用品取締法) 370W
外形寸法 幅466x高さ161x奥行431mm
重量 20.5kg
価格 189,000(1984年発売)
                     d907xd62a
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