Sony ST−5000F 修理記録
平成15年3月11日到着  3月20日完成
A. 修理前の状況
  • FMチューナーの音が出ないので、SONYサービスに修理を依頼した所、やはり 部品の入手が出来ないと言う事で、未修理のまま返品されました。
    20年近く仕舞い込んだままでした。 電源は入りますが、Sメーターも振れないし音も出ません。


B. 原因
  • 調整不良、TR(トランジスター)劣化。

C. 修理状況
  • RF増幅、、トラッキング、IF回路、MPX回路、修理・調整.
    配線手直し、補強.
    半固定VR交換.

D. 使用部品
  • 電解コンデンサー(オーディオコンデンサー使用)      26個.
    TR(トランジスター)                        2個.
    電源部電解コンデンサー                    3個.
    半固定VR                              4個.


E. 調整・測定

F. 修理費  50,000円    「オーバーホール修理」

S. Sony ST−5000F の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
A1A. 上蓋を取った所。
A1B. 下蓋を取った所。 ICを使用しないので、故障しても部品の供給があり、長く使用できます。
A2. フロントエンド(RF−MIX部)
C. 修理状況
C1A. 修理前 電源基板とその周り
C1B. 修理後 電源基板  電解コンデンサー1個交換
C1C. 修理(半田補正)後 電源基板裏
C1D. 修理後 電源基板とその周り
C1E. 修理中 配線は下記の様に巻き付け、十分に半田をしみ込ませる
C2A. 修理前 IF−AMP基板 Muting基板
C2B. 修理後 IF−AMP基板  電解コンデンサー6個、半固定VR1個交換
C2C. 修理前 IF−AMP基板裏  
C2D. 修理(半田補正)後 IF−AMP基板裏  
C2E. 修理後 Muting基板 電解コンデンサー1個、半固定VR1個交換 
C2F. 修理前 Muting基板裏
C2G. 修理(半田補正)後 Muting基板裏
C3A. 修理前 DET基板
C3B. 修理後 DET基板 電解コンデンサー7個、半固定VR1個交換
C3C. 修理前 DET基板裏
C3D. 修理(半田補正)後 DET基板裏
C4A. 修理前 MPX基板
C4B. 修理後 MPX基板  電解コンデンサー11個、半固定VR1個交換
C4C. 修理前 MPX基板裏  
C4D. 修理(半田補正)後 MPX基板裏  
C5A. 掃除前 バリコン減速歯車のグリスUP
C5B. 掃除後 バリコン減速歯車のグリスUP
C5C. 新しいグリス塗布後 バリコン減速歯車のグリスUP
C6A. 修理前 フロントエンド内部
C6B. 修理後 フロントエンド内部 電解コンデンサー2個増設
C7A. 完成 上から
C7B. 完成 下から
C8. 交換部品
E. 調整・測定 FM受信感度、RL分離測定調整
     <見方>
     上のFMステレオ信号発信器より 84MHZで 400Hの変調信号を 30dBで出す、これを受信し出力を測定する、
     中=歪み率計、左メータ=L出力、右メータ=R出力
     右=出力電圧測定器、赤針=R出力、黒針=L出力
     左=出力波形 上=R出力、下=L出力
     変調信号を30dB=実際の受信では、最低限のレベルで外来ノイズを受けるレベル
E1. トラッキング調整 77、84、89MHZのポイントで合わす
E2A. FM 感度、RL分離測定調整 L側
     <見方>
     上のFMステレオ信号発信器より 84MHZで 400HZの Lのみ変調信号を 30dBで出す
     これを受信し出力を測定する、
     中=歪み率計=1.5%、左メータ=L出力、右メータ=R出力(最大3%レンジ)
     右=出力電圧測定器、赤針=R出力、黒針=L出力(最大3Vレンジ)
     左=出力波形 上=R出力、下=L出力
     変調信号を30dB=実際の受信では、最低限のレベルで外来ノイズを受けるレベル
E2B. FM 感度、RL分離測定調整 R側
     <見方>
     上のFMステレオ信号発信器より 84MHZで 400HZの Rのみ変調信号を 30dBで出す
     これを受信し出力を測定する、
     中=歪み率計=1.5%、左メータ=L出力、右メータ=R出力(最大3%レンジ)
     右=出力電圧測定器、赤針=R出力、黒針=L出力(最大3Vレンジ)
     左=出力波形 上=R出力、下=L出力
     変調信号を30dB=実際の受信では、最低限のレベルで外来ノイズを受けるレベル
E3.  24時間エージング。
S. Sony ST−5000F の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 FMステレオチューナー ST−5000F。 輸出向= ST−5000FW
回路方式 スーパーヘテロダイン方式
受信周波数 76MHz〜90MHz(3.95〜3.33m)
中間周波数 10.7MHz
実用感度 1.5μV(IHF)
S/N比 70dB
キャプチャーレシオ 1.0dB
実効選択度 100dB(IHF)
イメージ妨害比 90dB
IF妨害比 100dB
スプリアス妨害比 100dB
AM抑圧比 65dB
ミューティングレベル 3μV〜15μV(連続可変)
周波数特性 20Hz〜15kHz、±0.5dB
アンテナ端子 300Ω平衡、 75Ω不平衡
高調波歪率 mono:0.2%(400Hz、100%変調時)、 stereo:0.35%(400Hz、100%変調時)
FMステレオセパレーション 40dB以上(中音域、100%変調)、 30dB以上(50Hz、100%変調)
30dB以上(10kHz、100%変調)、  20dB以上(15kHz、100%変調)
自動ステレオ動作レベル 3μV
SCA抑圧比 65dB
19kHz、38kHz抑圧比 70dB
周波数ドリフト(83MHz) -5℃〜+45℃、±20kHz
出力電圧/インピーダンス 固定出力(Fixed) =700mV/10kΩ(400Hz、100%変調時)
可変出力(Variable)=0〜2V/1kΩ(最大出力にて、100%変調時)
使用半導体 トランジスタ=39個、 FET=3個、 ダイオード=36個
その他の機能 チューナーインプットメーター、 チューニングメーター、 ステレオ表示ランプ
接続端子 アンテナ端子(300Ω,75Ω)、 アース端子,固定出力端子(FIX)、 可変出力端子(VARIABLE)
操作つまみ類 電源スイッチ、 モードセレクター(MONO AUTO STEREO)
ミューティング調節つまみ(連続可変)、 ハイブレンド調節つまみ(OFF,1,2,3)
同調つまみ
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 約20W
外形寸法 幅400×高さ145×奥行310mm
重量 9.2kg
付属 FMフィーダーアンテナ×1、 接続コード RK-56×1、 スペアヒューズ(1A)×1
価格 \98,000
別売 ユーラシアンチーク仕上木製ケース TAC-1(\4,600)、 マウント金具 MB-5(\2,800)
                       st5000f0
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